第218号 自尊心を高める
こんばんは。パピーいしがみです。
「認める」「褒める」「包む」・・・毎日実践されていますか?
「やっているんだけど、うまくいかなくて・・・」
という時もあると思います。
「褒めているんですが、全然響きません」
そう言われる方もおられるかもしませんね。
又、「イヤイヤ攻撃がひどくってマイッテマス・・・。」
と言われる方もおられるかもしれません。
今日ご紹介するピノキオさんも、
かなりてこずっていたようでした。
「認めて」「褒めて」をやっているのに、
かえって逆切れする始末。
いったいどうすればいいの・・・?
というお悩みでした。
さあ、どうすればいいんでしょう?(笑)
今日はそのあたり、ピノキオさんのケースを
ご紹介して頂きましょう。
ココから
こんばんは。ピノキオです。
最近、息子が反抗をよくします。
先日、幼稚園で個人面談がありました。
良いこと
○お友達と仲良く遊べるようになってきた事
○以前は、水に入ることすら出来なかったのに、
プールに楽しく参加出来るようになった事
(主人にお願いして近所のプールで怖くない、楽しい!
という経験をしたのがよかったようです)
悪いこと
○食事中に集中力がきれて、ウロウロしてしまう事
○人の話を、あまり聞いてない事
○目が合わない事・・
先生は、大事な事を伝える時は、
目を見るように指導して下さっているそうですが、
息子は、特に目を見ないそうです。
私も、以前気になった事はあったのですが、
3歳だし・・と軽く考えていました。
でも、2歳の娘はキチンと目を見て話しが聞けてる事に、
その時初めて気がつきました・・情けないですね。
『目を見ようとしない』は、自信の無さの現れでしょうか?
講座を始めて、約2ヶ月。
息子と娘に『好きだよ、大事だよ、宝物だよ』と認める言葉を伝えて
褒めてきたつもりでした。
娘は、褒めたら褒めただけ、期待に応えようとする傾向にあります。
しかし、息子は褒めても、
『えらくなーい!上手じゃなーい!』と逆キレ状態・・・。
本当に小さい頃から、怒られてばかりいたせいで、
『どうせ自分なんて・・』とやっぱり考えているのでしょうか(涙)
それから、『食事中にウロウロする』のは良くない、
と主人とも話し合いました。
その習慣は、親の責任です。
離乳食の頃から、食が細く、やせていたのもあり、
心配のあまりイスから降りても、
追いかけるように食べさせてきました。
それが、身に付いてしまったのが原因です。
直さなければと、
『イスから降りたら食事は、終わりだよ』と言って聞かせて、
降りたら食事は下げるように、4日前から実行してます。
ですが・・・今日、爆発しました。
内容は、こんな感じです。
指が痛いから、絆創膏を貼って!
↓
貼ってあげようと包みを開ける
↓
『ヤダー!!』
↓
また泣きながら、頼みにくる
↓
渡してあげると投げ捨てる。これを数回。
・
・
・
残した、食事のカレーが食べたい!
↓
スプーンを取ろうとする
↓
『ヤダー!!』
・
・
・
なだめても、抱っこしても、何しても、もうお手上げです。
こんな事、初めてです。
何とか落ち着いてくれて、その後、
たくさん一緒に遊んであげて寝てくれました。
こんな時、どう対処するべきでしょうか・・?
食事の事、厳しすぎますか? それが原因かも・・・
って子供が寝てから思いました。
きっと私が変わらないと、平行線なんですよね・・・・
『認める』が全然、届いてないのでしょうか・・。
暗いメールで申し分けありません。
何だか、分からなくなってきました。
寒くなり、風邪が流行だしています。どうぞご自愛下さい。
ピノキオ
ココまで
> 何だか、分からなくなってきました。
ってありましたね。
「認める」「褒める」「包む」やっているのに・・・
『あ~??もうどうしたらいいの!?!?』
その気もちよ~く分かります。
私はこのようにお返事したのです。
ココから
ピノキオさん、こんにちは。パピーいしがみです。
メール拝見しました。
食事中、うろうろする。目をあわさない。「ヤダー」と反抗する。
認め、褒める言葉を掛けても、喜ぶどころか逆切れ・・・。
「2歳の娘はできるのに、どうしてお兄ちゃんは・・・?」
という感じでしょうか?
さて、何が原因で、どうすればいいか・・・?
というのよりも、
お兄ちゃんの気持ちを先に考えてみましょうか?
メールの中にありましたね。
> 本当に小さい頃から、怒られてばかりいたせいで、
> 『どうせ自分なんて・・』と
> やっぱり考えているのでしょうか(涙)
って。
私はこんなイメージでメールを読んでいました。
妹さんが2歳、という事は、
お兄ちゃんが1歳の時に妹さんが生まれたのかな・・・?
年の近い小さな子供が2人だと、きっと大変だったと思います。
まだ、妹さんが生まれる前、
1歳のお兄ちゃんはどんな生活だったでしょう?
待望の始めての赤ちゃんがうまれて、
お父さんもお母さんもとっても嬉しくて、
毎日、お兄ちゃんの顔を見て、笑顔を振りまき、
首が据わった、寝返りが打てた、歯が生えてきた、
ハイハイができた、タッチした、歩けるようになった、
言葉がしゃべれるようになった。
子供の成長にお母さんもお父さんも、一喜一憂、
嬉しくて楽しくて、感動して、幸せを感じていたと思います。
もちろん、その中心にいたお兄ちゃんも
一身に愛情を受けていたでしょう。
でも、1歳になった時、妹が生まれた。
「それまで、自分だけのお父さん、お母さんだったのに、
以前に比べてとても遠い気がする。
お母さん達の心に、僕は存在しないみたい・・・。」
生まれてからずっと、
親の愛情を独り占めしてきたのがあたりまえだったので、
それが変化した事で疎外感や孤独感を味わうのですね。
寂しいから、お母さんを引き戻そうとして、
注意を引きたくて、赤ちゃん返りが始まり、
わがまま、駄々こね、手がかかるようになる。
でも、お母さんは忙しい、
「もうできるでしょ」「○○してね」
「○○しちゃだめよ」「もうお兄ちゃんなんだから」
なんて言われて、寂しい心は満たされず、
余計に叱られる事が増えてくる。
そして、もう2年が過ぎた・・・。
という感じでしょうか?
これは、上の子、皆が通る道なんです。
最初に受けた自分への注目は、
親の期待、気もち、願い・・・。
全てを受けるのですからそりゃもう津波のようです。
でも、子供が増えると自分への注目度は、当然減ります。
2人になれば、同じに分けられたとしても50%、
3人になれば、33%
でも、当然、下の子の方が手がかかりますので、
注目度はその半分くらいでしょうか?
という事は、ピノキオさんのお兄ちゃんの場合、25%ぐらいかな?
今まで100%だった物が75%も減ったら、
やっぱり気がつきますよね。
そして、心配になります。
でも、先ほども言いましたが、
これって皆が通る道なんですね。
出来るだけ早くそれを解消してあげて欲しいですね。
ココで、
どうすればいいか?
になるのですが、
「あなたがとっても大事、宝もの、」と言葉では言っても、
子供が「やっぱりそうだよね~!」って思わない限り、
・・・難しいんです。
「大事」「宝物」と口では言っても、確証が無いんですね。
でも、「そうだな~」と子供が思うだけの
『確証のあること』については、
本人も納得するんです。
例えば、お兄ちゃんは、
いろんな事が出来ているみたいじゃないですか?
・水に入れなかったのに、プールで遊べるようになった。
・友達と楽しく遊べるようになった。
でも、これって幼稚園の個人面談ですよね。
きっとお母さんだけが知っている、
「出来るようになったこと」が他にもあると思うんです。
「すごいな~!」
「出来るようになったな~!」
「がんばってるな~!」
と思うことを、本気で真剣に、伝えるんです。
「あなたが、○○が出来るようになって、
お母さんはすごいと思っているんだよ。
だって、今までは出来なかったんだもの。
出来なかった事が出来るようになるっているのは、
すごい事なんだよ!」の様に。
そうすると、自分も
「そういえば、お母さんの言うとおりだな」
「僕って頑張ってるんだ!」
「頑張るとお母さん、うれしいんだ!」
って思うようになるんです。
疎外感、孤独感を払拭できるわけです。
自分の存在価値を自分が認めるんです。
その為には、ちゃんと子供を見て、
どういうように言ったら、納得するか?
を自分で考えなければいけません。
又、「目を見ない」とありましたね。
私達は叱られる時、うつむきたくなりますよね。
目を合わせたくないです。
難しい授業で先生が「誰に答えてもらおうかな?」
なんて探している時は特に、目を背けたいですね。
でも、自分が褒められている時、
嬉しい時、自分の自尊心を高めてもらえる時は
どうですか?
「もっと言って!」という目で見ますよね。
そう。「目を見る、見ない」というのは、
「欲しているか、欲していないか」という事なんです。
『目を見ない』のは
“叱る・注意する事”が“自尊心を高める事”よりも多い
為にそう感じるのでしょう。
いえ、もしかしたら、
“自尊心を高められる事”が
あまりなかったのかもしれません。
注意や指摘が多ければ、当然耳をふさぎたくなります。
耳をふさげば、人の話は聞けません。
ね~、大体合致するでしょう?(笑)
さあ、これからお母さんはどうすればいいのでしょうか?
自分で考えて、答えを出すんですよ。
でも、ちょっと心配ですから、
一応列記しますね。
1、お兄ちゃんを良く見て、出来るようになったこと、
頑張っている事を探す。
2、どうやったら、その素晴らしさを伝える事ができるのか考える。
3、本気で熱意を持って、真剣に伝える。
まず、これをやってください。
そして、お母さんに叱り癖が付いているようなら
先ほどの%の件を思い出してくださいね。
それから、もうひとつ。
これはとても重要な事です。
『人の意見に惑わされてはいけません』
幼稚園の先生にとっては、
伝えるべきは伝えなくてはならない義務があります。
でも、子供はそれぞれです。
育ってきた環境も違うし、性格も違う。
今の精神状態も違う。
だから、改善するスピードも違っていいんです。
親が不安になるのが一番、子供を不安にします。
ですから、まずはお兄ちゃんの存在価値を高める事です。
お兄ちゃんに笑顔が戻り、
叱る事よりも褒める事が多くなって初めて、
食事のうろうろも注意ができるんです。
(注意ったって、「○○しちゃだめ!」ではなくて、
「○○しないでキチンと食べれてすごいね!」の言い方)
あせらなくていいです。
ゆっくりでいいです。
まずはじっくり見て、話を聞いてあげてください。
それから、良いところをどんどん発見してください。
(ノートに書くといいですよ)
ココまで
そして、すぐにお返事を頂きました。
ココから
パピー様
こんばんは、ピノキオです。
メール、姿勢を正して、拝見させて頂きました。
全て、図星でございます。
特に、『大事』『宝物』と口で言っても確証がない。
これは、パピーさんの本を読み返してみて、
『子ども(の自尊心)を認めてあげて!』の文章に
私、これやっていない・・口先だけで、息子は、それを
見抜いてた・・と気付きました。
行動を伴うようにしなければ・・と考えて、
自尊心を心がけて、子供に接してるところでした。
さすがに、すこーし優しくなれたのか、
先日『僕、ママ大好きだよ』と初めて言ってくれました。
ものすごく嬉しかったです!!
早速、3つのことに真剣に取り組んでみます。
そして、人の意見に惑わされないように、息子なりの
ペースでいいんだ!と言う気持ちで、ゆっくりいきます。
嬉しい報告が出来るように、頑張ってみます。
暖かいご指導ありがとうございました。
ピノキオ
ココまで
ありゃりゃ、すべて図星・・・?だったそうです。
それなら、きっといい変化があるだろうな~?
楽しみだな~と思い、お返事を待ちました。
さて、このメールのやり取りが11月。
この結果は年があけた1月にお返事を頂きました。
どんな風になったのかは、次回のお楽しみです。
(ビックリですよ!(笑))
ご興味がありましたらどうぞ♪
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