第1405号 いじめと親の覚悟
こんばんは。パピーいしがみです。
シルバーウィークに入りましたね。
ただ、台風25号が近づいています。
20日の日曜から21日の月曜、祝日にかけて、伊豆諸島から関東、東海に接近する見込みです。
お気をつけくださいね。
そして今日は、本当は山梨ランチ会のお話をするつもりでした。
山梨は静岡の隣の県ですが、甲府に行ったのは初めてでした。
会場は甲府駅のすぐ近く。
舞鶴城公園があって、そのすぐそばにある甲州夢小路というレトロでモダンな商業施設の中のイタリアンレストランでした。
昔の城下町みたいな石畳の街並みになっていて、すごくおしゃれで素敵なところでした。
そこで集まってくださった方は3名。
私も含めて4人で、お料理をシェアしながら、とても楽しいひと時をすごしてきました。もちろんご相談やご質問にもお返事させていただきました。
その内容をお話ししたかったのですが、先に昨日お話ししたインスタライブの内容をお伝えしたいと思って、急遽内容を変更したんですね。
直接相手と向き合う
と言いますのは、つい2、3日前に上げた動画が、思いがけず広がって、たくさんのコメントをいただいたからです。
今、23万回ほど再生されています。
こういう内容です。
いじめは、相手の親に言うだけでは悪化します。
連絡して、それで終わりにしないでください。
一緒に覚えておいてほしいことが、3つあります。
1つ目。こう聞いてください。
「もし今後も続くようなら、私が直接、お子さんを叱ってもよろしいですか」。
2つ目。先生にも伝えておいてください。
先生も知っている、という既成事実が作れます。それと、この親は動くつもりだ、ということが先生に伝わります。
そうなると、そこまでになる前に手を打とうとしてくださることが、多いんですね。
3つ目。親が自分ごととして、汚れる気持ちを持ってください。
1分半の動画なので、詰められるだけ詰めてお話ししたのですが、これにたくさんのコメントをいただいたのです。
そのコメントの紹介と、改めて私が言いたかった内容。
そして、今、世の中の多くの方はこういう考え方をしているんです・・・というお話をしたのです。
まずは、この動画の趣旨なのですが、
世の中の多くの子育て中の親が、いじめは、相手のお母さんに言えばそれで解決する、先生に言えば解決する、と思っておられます。
ですが、先生に言っても、相手の親に言っても、その子は、それで反省するか?と言ったらそんなことないんですね。
その子はどう思うか?というと、「なんだあいつ、チクりやがって」と思うのです。
そして今度は、陰でやるようになります。見えないところで、もっと巧妙にやるんですね。
だから、相手の親に言って終わりにしないで、「もし続くようだったら、私が直接叱りますよ」と伝えるんです。
これは、相手を脅すためではありません。本当に、やるつもりで言うんですね。
なぜ、わざわざ許可を取るのか
ここが、いちばん大事なところです。
いきなり相手の子どもを叱ってはいけません。
大人が子どもを厳しく叱ると、恫喝だと言われることがあります。相手の親が出てきて、裁判沙汰になることも、実際にあるんです。
ですから、先に断りを入れるんですね。
「これ以上続くようでしたら、私が直接叱ってもよろしいですか」。
これを、相手の親に確認しておく。
そして、先生にも伝えておく。
先生も知っている。相手の親も知っている。許可も取った。
だからこそ、あなたのお子さんにこうやって話しています、という形が作れるんですね。
いただいたコメントの中に、こういうものがありました。
(コメント:1)
相手の親も教員も全く当てにならなかったので、私も直接やってやりましたよ。
ものの見事に翌日から無くなりました。
・・・
結果としては、収まったわけなのですが・・・この方は許可を取らずに動かれたんですね。
相手が少しでも法律を知っていたら、「それ、恫喝じゃないの?」と言われる可能性があるんです。
では、どう叱るのか
ライブの最中にも、こういうご質問をいただきました。
(コメント:2)
直接叱って良い、と了解を得られたら、その子と私とで対峙して直接叱ればよろしいのでしょうか?
他人の子への叱り方もわからず、頭にきて感情的になりそうです。
また、もし叱ったらダメと返ってきた場合とか、どうするのがベストなのかお聞きしたいです!
・・・
感情的になりそうになる。このお気持ちは、本当によく分かります。
ですが、感情的にやってはいけないんですね。
上から抑えつけるように言ったり、ガンガン詰めたりすると、それが今度はこちらの問題にされます。
もし相手の子がそれで不登校にでもなったりしたら「どう責任取るつもりだ!」と逆に責められたりします。
大人が子どもを勝手に叱って・・・と、訴えられる対象にもなるんです。
ですから、先にシナリオ(台本)を作っておいてほしいんですね。
きれいな言葉でなくて結構です。何を、どの順番で言うか。それを決めておくんですね。
たとえば、こうです。
「私は、◯◯の母です」
「あなたは、◯◯に対して、こういうことをしましたね」
「いついつ、こんなことがありましたね。◯◯もしましたね」
「これは、犯罪ですよ」
「あなたが謝って、すぐにやめるのなら、許します」
「でも、もしこのまま続けるようでしたら、私はあなたのことを警察にも言いますし、学校でも問題として取り上げてもらいます」
こんな感じです。
謝らせようとしなくて結構です。反省させようとまで、しなくていいんですね。
こういうことを、きちんと言った。その事実を作ることが目的なんですね。
そして、できれば録音しておいてください。
スマホで構いません。何月何日の何時に、こういう言い方をしました、と残しておくんですね。
あとで相手の親から「こんなこと言ったのですか?やりすぎじゃないの」と言われたときに、「私が話したのはこう言う内容です。録音した音声があります」と見せられます。
これは、こちらを守るためなんです。
「叱らないでください」と言われたら・・・
「うちで言いますから、叱らないでください」
こう返ってくることも、あります。
そのときは、こうです。
「では、◯◯さんからお子さんに、きちんと説明していただけますか」「それでも終わらないようなら警察にも連絡します」です。
または、「うちの子がそんなことするわけありません」と言う親もいます。
そのときは、こう言ってください。
「証拠がありますので、学校にも問題提起しますし、警察にも連絡しますけれど、よろしいですか」
相手の親は、できれば関わりたくない。逃げたいと思っていんです。
「子どものことだから、親が口を出すなんておかしいんじゃない?」。そう言っている親は、自分を守りたいだけなんですね。
ですが、お子さんのやっていることは犯罪です。
だったら、その親にも責任がいきますよ、ということを、ちゃんと知らしめればいいんです。
それでも「はいはい」と言われてないがしろにされるようだったら、「分かりました。警察に連絡します。学校にも問題提起しておきます」。
そう言って、相手がどう出るかを見てください。
本当に続くようでしたら、粛々と実行すればいいんですね。
でも、警察にただ「いじめられました」と言っても取り合ってはくれません。
ですから証拠を、先に集めておく必要があるんですね。
それは、そんなに難しくはありません。
お子さんから聞いた話を、メモに書いておくんです。いつ、どこで、何をされたか。
壊されたものがあったら、写真を撮ってください。
体にあざがあったら、それも撮ってください。
そして学校には、「こういうことがあったので、私は彼にこういう言い方をします」と、先に伝えておくんですね。
証拠がないまま「いじめられています」とだけ言っても、学校は問題にしてはくれません。せいぜい「いつもの子どもどうしのトラブル」と思われるぐらいです。
でも「いじめは犯罪です」「こういう証拠もあります」となって警察も動く・・・となれば、学校も黙ってはいませんし、それがきちんと提示できれば、法が裁いてもくれます。
どこに出ても、「これはあの子が悪いよね」と言ってもらえる状態にしておく。理論武装、ということなんですね。
中学生の場合は、どうするのか
こういうご質問もいただきました。
(コメント:3)
小さい頃はいいけど、中学生くらいにはどうすればいい?
・・・
中学生になると、相手も知恵がついています。「うるせえな」と返ってくることもあるんですね。
ですが、やることは同じです。
あなたのやっていることは、犯罪ですよ。
悪口を言われているなら、侮辱罪。
物を隠された、無くされたなら、窃盗や器物損壊。
怪我をしているなら、傷害です。
それを、警察に連絡しますよ。学校でも取り上げてもらいますよ。
そう伝えてください。
それで黙るかどうかは、分かりません。
もし黙らなければ、本当に警察に行ってほしいんですね。
ただ「いじめられています」と言っても、警察は取り上げてくれないんです。
ですが、「傷害です」と言えば、警察はちゃんと手続きを踏んでくれます。
だから証拠が必要になるんですね。「いじめ」ではなく「事件」なんです。
もっと重い場合は、弁護士を立てる必要もあります。
私の会員さんの中にも、弁護士に相談された方が10人以上いらっしゃいます。
裁判所まで行った例はありませんが、弁護士が入って「このお母さん、やるな」と思われると、たいてい相手は引くんですね。
そこまでやりなさい、と言う意味ではありません。そういう方法もある、ということを知っておいていただきたいんです。
なぜ、親が出ると止まるのか
いじめる子は、自分より弱いと思った子をいじめます。
こいつは、何をしても何も返してこない。そう思われた子が、ターゲットになるんですね。
ですから、そこに親が出ていって、「いい加減にしろよ」と言われると、相手のボルテージは下がって「すいません」となるわけです。
「あいつの母ちゃん、怖ぇ〜」
そう思われたら、それだけでやめる場合があるんです。
いただいたコメントの中で、いちばん多くの「いいね」がついたものが、これでした。400以上ついていました。
(コメント:4)
あいつの母ちゃん、すげえ怖え。
そう思わせること、本当に大事だと思います。
私の感覚として、逆に、あいつ何やっても大丈夫、と思わせてしまったら、嫌がらせやいじめが続いてしまいます。
・・・
本当に、そのとおりなんですね。
こういうご報告もいただきました。
(コメント:5)
それやりました。テニス教室で、娘にわざとボールをぶつけてくる子がいて。
あいつのかーちゃん頭おかしいくらい怖いと思われるくらい、相手の子が泣くくらいツメました。
周りの親からは、私が言わずコーチに指導を頼んだ方が、、、と言われました。が、硬式テニスのボールでけがさせられたたまらないしと。
すごい怖いお母さん(を演じた)おかげで、それからぴたりと嫌がらせは止まりましたよ! 私はどんな泥だってかぶります。
・・・
(コメント:6)
息子小5でしたが、相手の子の度が過ぎたので、家に乗り込みました。
『何か理由があってしたなら教えて…』と優しくお母さんの前で聞いてみました。
先生は警察に話したら? と言われましたが、私の最後の警告『次やったら分かるよね?』と言ってやった。
1年経ちましたが、何もされてません。私を見ると頭下げて挨拶してきます。
・・・
この方は、おそらく先に連絡をしてから行っているんでしょうね。
相手の親の前で、その子に聞いているのだと思います。
ただ、1つだけ気をつけていただきたいことがあります。
このとき親の力でカバーできたとしても、お子さん自身が優しいままだと、また同じことが起きるんです。
ですから、お子さんには必ず、「やめろ」「嫌だ」と言えるようにしておいてほしいんですね。
兄弟げんかは、そのいい練習になります。自分の気持ちを相手にぶつける練習が、家の中でできるんです。
また、こんなコメントもありました。
(コメント:7)
子供の喧嘩に親がでるなんて言うのは加害者の方だけだから。
・・・
まさに、そのとおりだと思います。
親が出ていくのはおかしいんじゃないの、と言うのは、だいたい加害者側なんですね。
そしてもう1つ、こういうコメントもありました。
(コメント:8)
子供同士のじゃれ合いだろ。親が出ていくなみっともない。過保護かよ。
・・・
実は私、こういう言葉がもっとたくさん来ると思っていたんです。
ですが、1件だけでした。
それでも私は、過保護だと言われても、やっていただきたいと思っています。
それで、お子さんの人生を、命を守れることがあるからなんですね。
「みっともない」と言われるのが嫌で動かない。それは、子どもより自分が大切、ということなんです。
そして、こんなコメントもいただきました。
(コメント:9)
子供が中学生の時に知りたかった。
中1の頃、理由もなく何度も突き飛ばされ、怪我をしているときにでさえ突き飛ばされました。
わたしは母としてどのように対応すれば分からず、担任に伝えることしかできませんでした。
子供からは「相手には言わないで」と言われたので、それ以上は何もできず。
その後、結局我が子は不登校になり3年間苦しむことに、母として泥を被ってやれなかったことを今更ながら反省です。
・・・
この方を責める気持ちは、まったくありません。
当時、こういうことを言っている人は、いなかったんですね。
今も、こんなことを言っているのは、私くらいだと思います。
先日もPTAの研修でお話をしてきましたが、校長先生や教育委員会の方がいらっしゃる場で、この話はできないんです。
ですが、これが本音なんですね。
先日の切り抜き動画で、こういうお話もしています。
いじめる子は、性格が悪いからではありません。
1970年代に、ダン・オルウェウスという人がこれを発表しています。
その後も、性格が悪いから、家庭に問題があるからいじめっ子になる、ということではない、と分かってきました。
いじめは、ヒエラルキーの中から起きるんです。
群れができると、その中に必ず上下ができる。上にいる側が、下の側に力を使う。それが、いじめの正体なんです。
ということは、誰でもなる、ということです。
「うちはいい子に育ててきたのに」という方のお子さんが、加害の側になることも、実際にあります。
ただし、100パーセントではありません。
こういうコメントをいただきました。
(コメント:10)
両親が人を見下した発言をしてるな、と思うと、お子さんもやはり人を見下して優位に立ちたがるな、と感じることがあります。
例えば、「勉強できない人はこういう仕事しかできないんだよ。」とお母さんが工事現場の人を指差して言ってました。その子はいつも人をけなします。
普段の親の言動はかなり子供に影響を与えると思いますので、家庭環境というのはかなりいじめに関係あると思っています。
・・・
おっしゃるとおりなんですね。
そういう子も、います。
ですが、それが全部ではない。ここだけは、頭に入れておいていただきたいんです。
そうでないと、加害の側になった子のお母さんが、自分の育て方のせいだと思い込まざるを得ません。
今回の動画は、私のインスタのメインページの一番上、左側にピン留めしてあります。
今、書かれていたコメント以外にもどっさりありますので、ぜひ、ご覧いただきたいです。
では、最後に、先にいただいていたDMのご質問をご紹介します。
何をされても、仲良くしたいと言う子
これは、私が今まで関わってきた中でも、かなり珍しいケースです。
小学2年生、7歳の女の子です。
幼なじみの女の子から、大人や先生がいないところでつねられる。「死ね」と言われる。下校のときに、同じ通学路なのに仲間外れにされる。物を盗まれる。
何度注意しても直らず、お母さんが相手の親御さんに報告されました。
ですが、こう言われたそうです。
「馬が合う合わないがあるからねぇ。仲良くしろとは親から言えない」
相手の親御さんは、お子さんの学校生活にも興味がないそうです。今日学校で何をしたか、宿題はあるか、何も聞かない。お子さんのほうも、何も話さない。
これって、育児放棄のように感じますよね。ネグレクト状態とは言えないかもしれませんが、このお子さんは相当満たされない気持ちを抱えていると思います。
被害者側のお母さんは、担任の先生に何度も相談されています。
でも、何度相談しても、注意してくださったのはたったの一度。担任の先生も家庭生活や親の考え方までは対処できないんですね。
そして、いちばん難しいのがここなんです。
娘さんは、何をされても、何を言われても、大泣きして帰ってきても「その子と仲良くしたい」と言うんですね。
こういうケースについて「こう返事をしたら解決した」という結果を、私は持っていません。
ですから「この場合は、こうするといいですよ」とは言えませんでした。
ですが、これが私の娘だったら、こう言うと思います。
「そんなことするなんて、友達なんて言えないよ。あなたが嫌な思いをするだけだから、距離を取りなさい」
そして、こうも言うと思います。
「あなたが仲良くしたいと思えば思うほど、相手は頭に乗ってやってくるんだよ」
娘さん自身が、怒っていいんだ、嫌だと思っていいんだ、それは言うべきなんだ。そう分かることが、まず必要だと思うんですね。
相手の子は、おそらく家で寂しい思いをしているのでしょう。その気持ちや憤りを、ぶつけているのかもしれません。
ですが、それをこちらが引き受ける必要は、ないんです。
何度も言っていますが、いじめは、なくなりません。
群れの中に上下ができるのは、私たちが動物だからなんですね。
国が要綱を作っても、世界でいちばんいじめ対策にお金を使っているフランスでも、なくなっていません。
ですが、お子さんを守ることはできます。
そして、お子さんが自分で自分を守れるようにも、できるんですね。
そのために、2つです。
1つは、親が泥をかぶる覚悟を持つこと。
証拠を集めて、先に許可を取って、台本を作って、冷静に、相手の子と向き合う。
「過保護だ」と言われても、やってください。
もう1つは、お子さんに、嫌なことは嫌だと言えるようにしておくこと。
怒っていいんだよ、と教えておくことなんですね。
優しいだけでは、自分さえも守れません。
もし、こういうことがあったら、お子さん自身が壊れてしまう前に、動いてあげてください。
・・・
今回ご紹介した、インスタグラムの投稿は下記になります。
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・・・
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子ども達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。














