第1404号 モノの価値を教える
こんばんは。パピーいしがみです。
先週、大雨のお話をしましたが、今週も名古屋でそれこそ「観測史上初めて」という大雨が降りましたね。
9月8日の夕方、1時間に104.5ミリ。2000年の東海豪雨のときの97ミリを超えて、観測を始めた1890年以来、いちばん多い雨になりました。
映像をご覧になった方も、多いと思います。
栄のあたりは、道路が水没していました。車道も歩道も、見えません。
地下鉄の駅は、もっとひどい状態でした。
階段が、滝になっていました。水が上から流れ落ちて、改札の前まで来ています。
JRも、名鉄も、地下鉄も止まりました。夕方の帰宅の時間に、名古屋駅を通る電車が、ほとんど動かなくなったんですね。
あの名古屋駅の地下が、です。
千葉、石川、富山、福井、青森、秋田、宮崎。この夏から、ずっと続いています。
被害に遭われた皆さま、心よりお見舞い申し上げます。
そして、一つ知っておいてください。
今回地下道や地下鉄で被害に遭われた、という方は聞きませんでしたが、地下は、水が来てから逃げるのでは間に合いません。
地上で降っている雨は見えますが、地下にいると見えないんですね。気づいたときには、階段を水が流れ落ちてきます。
お子さんと地下街や地下鉄におられるときに、雨の音がおかしいと思ったら、地上に出てください。
電車が動くのを待っていると危険です。今後も大雨は続くようですので、災害が起きる前に早めの行動をなさってくださいね。
さて、今回も、インスタライブでのお話をしたいと思います。
たくさんのトピックについてお話ししたのですが、今日は、その中から2つ、ご紹介したいと思います。
モノを大切にしない子
もしかしたら「うちの子、ものを大切にしないんだよな」とお感じになっている方は多いかもしれません。
なぜ、私がそれを感じているか?というと、私がインスタであげたカルーセル(スライド何枚かが一組になっているもの)で、
「ものを大切にしない、その子は・・・」というものが、3万回ぐらい回っていたからです。
このスライドに書かれている文字を紹介すると、こうなっています。
・・・
ものを大切にしない、その子は
実は、足りない思いをしたことがない子です。
ぞんざいに扱うのは、不自由なく育った証拠でもあります。
それでも、壊されるたびに、働いた分が消えていく気がしますよね。
見ていただきたいのは、叱った回数ではありません。
買ってあげるその時に、これは「援助だよ」と一言だけ伝えてください。
ここまで揃えてこられたのは、あなたが働いたからです。
・・・
通常、カルーセルは1万回いかないぐらいです。
そんなカルーセルが3万回以上も回った、ということは、「いいね」をつけてくださった方。「保存」をしてくださった方が多かったのだと思います。
実際にこんなコメントもいただきました。
(コメント:1)
物を大事にせず、すぐ物を壊す息子。投稿を見てハッとしました。
高額なおもちゃは、言ったものをすぐ買うことはありませんでしたが、(安いものは)100均だから、とすぐ買い与えていました。
自分の小さい頃は、100均もなかなかなくて、物を買ってもらえるなんて当たり前ではなかったです。
金額に関係なく、すぐ買うのも考えものだと思いました。
・・・
タイパ(タイムパフォーマンス)コスパ(コストパフォーマンス)という言葉がありますね。
これって、たとえば「直すより買った方が早い」「直すより買った方が安い」という考え方です。
実際に、私たちはどんどん忙しくなって、その時間を考えたら、「買ってしまった方が早い」「買ってしまった方が安い」のは本当にそのとおりなんです。
でも、お子さんがいらっしゃるご家庭では、それがたとえ100均であったとしても、『壊れた⇨買い換える』を簡単にしてほしくないな〜って思っています。
というのも、ご家庭の中で『壊れた⇨買い換える』をしていると、子どももその考え方に染まってしまうからです。
以前、こちらのメルマガでも、お金の勉強のために「現金を使ってください」と言いましたよね。それと同じで、便利さに慣れてしまうと、その「価値」を学べないからです。
スマホでピッと会計をする。それはとても便利です。でも便利なゆえに「金銭感覚」を学べないとお話ししましたね。
同じように「壊れたら買い換える」をすると、それがために「モノの価値」を学べないんです。
「モノの価値」を学べない子は、当然、モノを大事に扱うことはしませんし、壊れても平気。
無くしても平気。「また買えば良いじゃん」という発想になってしまうんですね。
それが実際に100円という安価で買えてしまうので、私たちは何も不便は感じないように思えるのですが、以前、ナフサが足りなくなった時、困りましたよね。
そこにある「価値」なんて誰も考えていなかったものが、「それがないと困る」って分かったんです。
足りない時にはとても大事にする。でもそれが普通に流通してくると、その価値(ありがたみ)を忘れてしまいます。
「もったいない」という言葉を知っている私たちですらそうなのですから、今、モノの価値を知らないで育つ子どもたちは、いつそれを学ぶのか?ってことなんですね。
なので、もし子どもに「モノの価値」を教えたいとお考えになったら、ぜひ、ご家庭の中で「直す」ことをしてみてほしいんですね。
例えば、穴のあいた靴下や、ほつれたTシャツ。もしくは動かなくなったおもちゃなど。それを直す場面を子どもに見せてあげてほしいのです。
「こうやるとまだ使えるよ」「こうすると直るよ」もしくは「これは私の大事なモノ」「大事に大事に使っている」という姿を見せてあげてほしいんですね。
子どもに「モノを大事に扱いなさい」というのは簡単なんですが、言っただけでは伝わらないんですね。
だからまずは「家庭の中で見せる」ということがとっても大事ですよ・・・とお話しました。
それとこんなコメントもいただきました。
(コメント:2)
物を失くしてもどうでもいい息子に、ただの事実として伝えました。
学校の物をママが買うのは一度だけ。失くしたら、クラスであなただけが無いけど、自分のお金で買えなければ諦めなさい、と。
そう言ったら、一発で変わりました。
・・・
はい。これもとても良いと思います。
ただ、それが届かない(理解しない)子どももいます。というか・・・大半は理解できないと思います。
なので、もしこの言葉を使ったら、絶対に撤回しないでほしいし、本当に子どもが「困る」ことを体験させてほしいんですね。
そうやって本当に「モノの価値」を感じるようになると、モノに対してのぞんざいな扱いは減りますし、
それは「相手の気持ち」なども考えられるきっかけにもなります。
飽食の時代と言われて久しいですが、もう私たちは私たちで時流に流されるのではなく「何を教えていくか」を考えて行動しなければならない時代なんだろうな〜と思います。
この子、障害児だったの?
それと・・・これは、先々週にいただいた内容だったのですが、
こういうご相談が届きました。
5歳の長男さんのことです。週に2日、療育に通っておられます。
気持ちの切り替えが苦手で、こだわりがあって、保育園では加配の先生についてもらっている。
来年度の就学に向けて、発達検査を受けられました。
結果は、お母さんが思っていたものと違いました。
お母さんは、ASDやADHDだろうと思っておられたそうです。
ですが、出てきたのは「平均より知的能力がかなり低い」という結果でした。
支援学級を希望しておられて、情緒クラスだろうと思っていた。そこへ「知的障害クラスのほうがいいかもしれない」と言われた。
『障害』と言われたことが、とてもショックで・・・。
・・・
それで・・・私はその時にこんな返事をしています。
検査の数字は一生ものではない
幼児期に「知的障害の範囲」と判定された子が、学童期にかけて数字が上がって、境界の範囲や、正常の範囲に入っていくことがあります。
そういう報告が、国内外の追跡調査で複数あります。
これを「キャッチアップ」と呼びます。発達のペースが、あとから追いつくということです。
どのくらいの割合かは、研究によって幅があります。が、「一定の割合で、そういう子がいる」ということは、はっきりしています。
それと、もう1つ。
応用行動分析(ABA)と呼ばれるやり方で、早いうちに集中して関わった子どもたちを追った研究があります。
その中には、学童期までに通常学級でやっていけるところまで伸びた子が、かなりの割合でいた、という報告もあります。
これは古い研究も含まれていて、今も議論はあります。ですから「こうすれば数値が上がります」とは、私は申しません。
医学や心理学では、知的障害が病気のように「治る」という考え方はしていません。
でも、検査で出た数字は、そのときのその子を測ったものであって、この先ずっとその数字で生きていく、という宣告ではないんですね。
そのお母さんも「すごく伸びたんだ!と喜んでいたところでした」と書かれていましたが、適切な対処をすることで伸び方は変わってくるんですね。
そしてその方法として、私は「好き」から広げてください、とお願いしました。
たとえば、電車が好きな子なら、電車の図鑑や絵本から入る。
大好きな絵を見ているうちに、字を覚え、数字も覚えます。そのうち、文章まで読めるようになる子が、本当に多いんです。
車が好きな子。恐竜が好きな子。女の子なら、ドレスやキラキラしたもの。ディズニー。動物。
何でもいいんです。
先ほどのお母さんは、「今、昆虫に興味がすごい」と書いておられました。
でしたら、昆虫の図鑑です。
一般的な教材から入ると、その子は「分からないもの」から入ることになります。
でも「好き」から入れば、その子は「知っているもの」から入れます。そして「もっと知りたい」という気持ちがフル回転します。どちらのほうが覚えが早いかは、言うまでもありませんよね。
そして療育に行っているということなので、その療育でやっていることをご覧になって、それを日々の生活の中に生かしてください、ともお伝えしておきました。
その具体的な方法として、ABAトレーニングというものがあります、とお伝えしました。
ABAとは、応用行動分析と言いますが、それを利用した、トレーニング方法です。
トレーニングといっても、苦しい思いをして頑張るものではありません。
例えば「親と子のいい関係を作る」とか「スモールステップで成功体験を重ねる」とか、「褒め言葉を積極的に使う」というものです。
実はこのABAを解説した、「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」という本があります。
なんとこの著者は私の会員さんでもあり、今から12年前に発行された本です。
この本がいまでもAmazonの障害児教育部門のベストセラーランキングで10位にいるんですね。
今でも変わらずに売れ続けているんです。ということは、これが役に立った、わかりやすいと認知されているということだと思います。
先週のインスタライブでは探したけれど見つからなかったのですが、書庫を漁ってやっと見つけたので、現物をお見せして紹介しました。
全ページにイラスト(漫画)が入っているので、だれにでも理解しやすい本だと思います。
もし、ご興味があったら、図書館でもいいし、お買い求めいただいてもいいと思いますが、家でできることを少しご紹介します。
家でできるABA 4つの順番
簡単に言ってしまうと、やってほしい行動を具体的に教えて、できた直後に褒めることです。
順番にお話しします。
1つ目。やってほしいことを、具体的な言葉にしてください。
「ちゃんとしなさい」「落ち着きなさい」「お行儀よくしなさい」。
これでは、何をすればいいのか分かりませんよね。
「走らないで」も同じです。走るのをやめたあと、何をすればいいのかがわかりません。
こういう時は、こう言い換えます。
「お母さんの手をつないで歩こう」。
「アリさんの声でお話ししよう」。
やってほしい形を、そのまま言葉にするんですね。
2つ目。起きてから叱るのではなく、起きにくいようにしておく。
言葉だけで「もうすぐ終わり」と言うのではなく、タイマーを見せる。
玄関の床に、靴をそろえる位置のテープを貼る。
「片付けなさい」ではなく、「まず、青いブロックだけ箱に入れてね」と、1つの動作に絞る。
急に切り替えるとパニックになる子には、先に伝えておいてください。
「時計の長い針が6になったら、お風呂だよ」。
「あと3回すべり台をすべったら、帰ろう」。
先に約束しておくと、そのときになってトラブルになるのを防ぐことができます。
3つ目。できた瞬間に、すぐ褒めてください。
この「すぐ」が、いちばん大事です。
数秒以内です。時間が経ってから褒めても、その子の中で、何を褒められたのかがつながりません。
そして「えらいね」だけで終わらせないでください。
「自分から靴をそろえられたね」。
「呼んだら、すぐにお返事できたね」。
何がよかったのかを、そのまま言葉にします。
それから、何も起きていない時間にこそ、声をかけてください。
静かに座ってご飯を食べているとき。おとなしく待てているとき。
トラブルが起きたときだけ声がかかると、その子にとっては、トラブルを起こしたときだけお母さんがこちらを向く、ということになってしまいます。
4つ目。困った行動が出たときです。
わざと物を投げる。叫ぶ。かんしゃくを起こす。
危なくない限り、大声で叱ったり、あわててなだめたりせず、淡々と見ていてください。
叱られること自体が、その子にとっては「お母さんがこちらを向いた」というご褒美になってしまうことがあるんです。
そして、落ち着いた瞬間に、代わりのやり方を教えてください。
「『ちょうだい』って言おうね」。
「嫌なときは、『手伝って』って言っていいんだよ」。
同じことを頼むときの、正しい言い方を教えるわけですね。
その子が言えたら、すぐに叶えてあげて、大いに褒めてください。
もちろん本にはもっともっと細かく書かれていますが、これってすべてのお子さんに使えることでもあるんですね。
先週、そんなふうにお話しさせていただいたお母さんから、こんなお返事をいただきました。
ABAトレーニング!初めて聞きました!調べてみます。
家での姿を見ていると、私も環境が整えば彼はやっていけるのでは?と思う事がしばしばあって。
知的能力が上がった事実がある、という話。
今、彼の環境を整える事が未来に繋がる可能性がある事がとても嬉しいです。
この子はダメですね!と言われたように感じてしまっていたので。。
まだまだやれる事、出来る事を教えて頂けて、勇気が湧いてきてます。
こんなところでつまづいてないで、前を向こうと思います。
本当にありがとうございます。
・・・
気持ちが前向きになってくださったら、こんなに嬉しいことはありません。
確かにその子の状態を知ることは大事ですが、検査は、今のその子を測ったものです。
その子がこれからどれだけ伸びるかは、これから決まります。
そして、その「これから」を作る場所は、検査室ではなく、ご家庭なんですね。
ですから「好きなもの」から始めてほしいんですね。
できた瞬間に、その場で褒めてほしいんです。
それだけで、その子はできることが増えていきます。
これは「認める」「褒める」にも通じることなので、このメルマガをお読みの方には、みなさんに意識してもらえたら嬉しいです。
それでは、今日はこの辺で。
最後にお知らせをして、終わりにします。
お知らせ
(1)2026年下期ランチ会は、下記のようになります。
1度ランチ会に参加した人も参加してくださってOKです。
その方が多方面で仲間が増えますからね♪
10月 大阪府ランチ会
11月 愛媛県ランチ会
参加をご希望の方はパピーいしがみまで。
age18_jp@yahoo.co.jp
(2)藤川理論(分子栄養学)コミュニティ
(会員さんなら誰でも参加できます)
メール送信先:age18_jp@yahoo.co.jp
今日も最後までご覧いただきましてありがとうございました。
天候不順が続きますので、台風・豪雨にはくれぐれもお気をつけくださいね♪
では、また来週お会いしましょう(^^)
【講座一覧】
https://www.age18.jp/ichiran.html
〜幸せなお母さんになる為の子育て〜
https://www.age18.jp
https://www.age18.jp/ichiran.html
よろしかったらSNSもご覧ください♪
【Instagram】
https://www.instagram.com/papy_ishigami/
【YouTubeチャンネル】
「パピーいしがみ」チャンネル
【X(旧Twitter)】
https://twitter.com/papy_ishigami
【LINE公式アカウント】
https://lin.ee/CnDdGcd
【TikTok】
https://www.tiktok.com/@papy.ishigami
【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子ども達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。














