第1403号 存在価値を高める
こんばんは。パピーいしがみです。
先週は各地で記録的な大雨が続き、大変な被害が出ました。
千葉、石川、富山、福井、東北(青森・秋田)、宮崎など、連日のようにニュースで流れる浸水被害の映像を見るたび胸が痛みます。
被災された皆さま、そして不安な日々を過ごされたご家族に、心よりお見舞い申し上げます。
水害の危険が迫った時は、外へ避難することがかえって命取りになるケースもあります。
危険を感じたら(避難所に行けないようなら)、ためらわずに「垂直避難(建物の2階以上など、少しでも高いところへ逃げること)」をすること、
そして日頃から水や食料の備えを今一度点検しておいてくださいね。まだまだ台風やゲリラ豪雨の油断ができない季節ですので、どうぞ無理をせず安全第一でお過ごしくださいね。
さて、9月に入り、子どもたちの新学期が始まりました。
お子さんたち、問題なく学校へ通えていますでしょうか?
夏休み明けは、子どもたちから「学校行きたくない」の言葉が出やすい時期です。
大人でも長期連休明けは体が重かったり、気分が乗らなかったりするものですが、子どもたちにとってはそれ以上の大きな心理的ストレスがかかります。
もしお子さんの様子がいつもと違ったり、元気がないように感じたら、頭ごなしに急かしたり叱ったりせず、「どうしたの?」「何かあった?」と、ゆっくりとお子さんの話を聞いてあげる時間を作ってあげてくださいね。
9月はシルバーウィークも控えていますから、長期休みのあとは「学校行きたくない」と言い出すだろう・・・と予測をして、
焦らずゆったりとした気持ちで見守ってあげてほしいと思います。(その日だけは、お仕事よりも子どもの気持ちを優先して欲しいです)
さて、9月4日(金)のインスタライブでは、日頃公開しているショート動画やリールに寄せられたコメント、そしてフォロワーさんからの切実なご相談を取り上げさせていただきました。
とても大切な話もしたので、今週のメルマガではその中からいくつかを掘り下げてお届けしたいと思います。
今回取り上げるテーマは、大きく分けて以下の2つです。
(1)「怒らない子」がいじめのターゲットになってしまう理由
(2)上の子の存在価値を高める関わり方
「怒らない子」がいじめのターゲットになる
まず最初に取り上げたいのが、ショート動画「怒らない子がいじめのターゲットになる」にいただいたコメントです。
私は、「怒りを持つこと」「自分の気持ちをはっきり言うこと」特に「イヤだ」「やめろ」と声をあげることが大事!って言っていますよね。
でも、現実的に今の子育ての主流は・・
「人に優しくしなさい」
「お友達と仲良くしなさい」
「怒っちゃダメだよ」
「そんなことで声を荒らげないの」
なんですね。
ですが、その結果どういうことが起きているのか。動画には、胸が締め付けられるような切実なコメントが届きました。
(コメント1)
「怒ってはダメ」「そんなことで大きな声を出さないのよ」「我慢して…」と、そればかりを繰り返していました。
3人の子どもそれぞれが、本当に優しい子になりましたが、3人とも辛いいじめにあっていました。私自身もです。
(コメント2)
自分も低学年までいじめられた感じがありました。
たしかに怒らなかった……嫌だとも言えなかった。
我が子に同じ痛みは与えたくないです。どうやって『許可』を与えるのが良いのでしょう……?
・・・
これを読んで、実は私も・・・とお感じになった方もいらっしゃると思います。
そうなんですね。
「優しい子に育てたい」と願う親御さんの純粋な愛情が、いつの間にか子どもから「自分の感情を表現する力」や「理不尽に抵抗する力」を奪ってしまっていることがあるのです。
人は誰しも、理不尽な扱いを受けたり、痛い思いをさせられたら「怒り」を感じるのが自然です。
怒りは決して悪い感情ではありません。自分という人間を守るための、大切な防衛本能なんですね。
それなのに、親から「怒っちゃダメ」「我慢しなさい」と教え込まれてしまうと、子どもは「怒ること=悪いこと」「イヤだと言うこと=人を傷つけること」と思い込み、理不尽なことをされてもジッと耐えるようになってしまうんですね。
そして、いじめをする側は、そういう「何をされても怒らない子」「言い返してこない子」を本能的に見抜いてターゲットにします。
「この子なら何を言っても反撃されない」と思われてしまうからです。
では、どうすればいいのか?
コメントにも「どうやって許可を与えればいいのか」とありましたが、まずは親御さんが、
「イヤなことは、イヤって言っていいんだよ」
「理不尽なことをされたら、怒っていいんだよ」
とハッキリ言葉にしてあげることなんです。まずはそこから始まります。
ですが、ここですごく大事なことがあります。
これまでずっと「イヤ」と言えずに我慢してきた優しい子が、親から「イヤって言っていいんだよ」と言われたからといって、
翌日から学校でスッと言えるようになるかというと……残念ながら、すぐには言えないんですね。
なぜなら、「イヤ」と言ったことがない子は、どうやって言っていいのか、言ったらどうなるのかが怖くて声が出ないからです。
言わないことが習慣になってしまっているのです。
だから許可を出すのと一緒に、家庭の中でも「怒りを表すこと」「イヤだと言える」その雰囲気作りをしてほしいんですね。
これは「わがまま」ではないんです。「必要な感情」を持つ・表す、という最も基本の行動なんですね。
もちろん、それが「今、やらなければならないことの拒否」であれば、その理由を説明してあげればいいんです。
でも頭っから「怒りはダメ」「わがままはダメ」「我慢しなさい」「人には優しく」をしてしまうと、その言葉さえ失ってしまうんです。
ただ・・・ずっと「怒っちゃダメ」「わがままはダメ」「我慢しなさい」「人には優しく」を教えてきてしまった子は、なかなか変わることができません。口に出すこともできません。
だからこそ、家庭で「練習」が必要になります。
もしお子さんがからかわれたり、ターゲットになりそうな兆候があるなら、お家で親御さんと一緒に「やめろ!」「イヤだ!」と、強い声で口に出す練習をするんです。
ただ最初から「強い声で」はできないので、最初は小声でも「口に出せたこと」を認める(褒める)ところから始めるんです。
そう。スモールステップで、階段を作って教え、褒めながら、最終的な「相手の目を見て、大きな声で『やめて!』って言える」まで練習するんですね。(楽しく)
言葉でしっかり境界線を引き、「これ以上踏み込んできたらタダじゃ置かないぞ」という姿勢を見せることは、これから子ども(だけじゃなく私たちみんなが)が生きていく上で絶対に身につけなければならない「心の防具」なんですね。
そして、もう一つ関連していただいたのが「仲間外れにされた子を元のグループに戻そうとしないで」という動画へのコメントでした。
(コメント3)
「私、小学生のころ、いじめっ子(クラスの上位だと思ってる)グループの人間性が嫌で離れて、おとなしい子や優しい子と付き合ってました。(活発な方だったんですけど)
そしたら変なことに、いじめっ子グループが代わる代わる仲間はずれにされて、私の横に来て、みんなグループの悪口を言っては元に戻って、また他の子が仲間はずれにされては私の元に来て……と延々と繰り返してました。
私は学校の他に一生懸命やっていた競技があったし仲間もいたのでどうでもよかったから離れましたが、学校だけの人は離れることの想像もつかないんでしょうね……」
・・・
このコメントで大事なことが2つあります。
1つは「いじめっ子グループが代わる代わる仲間はずれにされて、私の横に来て・・・」という部分。
こういうグループにいて「仲間」だと思っていた子たちも、次々に遊びのように仲間外れにされるってことです。
そういう「仲間はずれ」のあるグループにいれば、常にこういうことが繰り返されるということなんですね。
そして2つめはここ。
「学校だけの人は離れることの想像もつかないんでしょうね……」
このコメントをくださった方は、何か競技に打ち込んでいて、自分が輝く場所があり、そこに仲の良い友達もいた。
だから学校で何があったとしても、自分の気持ちを乱されることはなかったんですね。
でも「学校が唯一の居場所」だと感じている子は、学校という居場所から離れることさえできないし、学校での扱われ方が自分の全てだと思わされてしまう、と言うことなんです。
だから私が「習い事(できれば体を動かす)をしましょう」「学校以外に子どもの輝ける場所を持ちましょう」というのはこういうことなんですね。
もちろん私の子どもたちも、運動の習い事をしました。長男は私と一緒に格闘技を習っていましたし、長女・次女は陸上競技を習いました。
全市から集まってくるので、年下・年上関係なく、学校とは違った場所で、自分の居場所・コミュニティを作ることができるのです。
学校と言う場所は玉石混交です。友達思いのいい子もいます。でも騙そうとしたり、足を引っ張ったり、ランクづけしてバカにしようとする子もいます。
これはまさに「社会の縮図」なのですが、そこでまんまと落とし穴にハマっちゃう子もいるんですね。決して美しい綺麗な世界ではないんです。
だから自衛手段・防衛手段も知っていかなければならない、ってことなんです。
他にもこんなコメントもありました。
(コメント4)
「息子も私も、戻れるなら戻ろうとしていました。別々のグループですが……。息子はサッカーのグループをやめて、私は学生時代のサークルです。無理しない方が良いんですね」
・・・
この「無理をしない…」がちょっと気になったので、訂正をさせてもらったのですが、私が言ったのは、
「無理をしない」のではなく、「こちらから決別するんです」です。
いじめや仲間外れが起きるグループというのは、歪んだヒエラルキー(序列)で成り立っています。
仲間外れにされた子が、「どうしてもあのグループに戻りたい」「仲間に入れてほしい」とすがる態度を見せていると、相手はますます優越感を持ち、その子をヒエラルキーの最下層に位置づけてしまいます。
そして、最下層に置かれた人間は、グループを維持するための格好のサンドバッグ(ターゲット)にされてしまうのです。
だから、親が「仲直りしなさい」「輪に戻りなさい」と背中を押すのは絶対にやってはいけないんですね。
そんな歪んだ人間関係には、こちらから見切りをつけて決別する。
そして、学校やその狭いグループ以外に、習い事でも地域のコミュニティでも、自分が心地よく過ごせる「別の居場所」を作ること。
(コメント3)にもあったように、学校の外に自分の世界を持っている子は強いのです。
「上の子の存在価値」を高める関わり方
続いてのトピックは、インスタライブの切り抜き動画で25万回再生を超えた「上の子の存在価値を高めて」というお話です。
兄弟・姉妹がいるご家庭では、ほぼ100%と言っていいほど「上の子との関わり方」についての悩みが生まれます。
下の子が生まれてから、上の子が急に赤ちゃん返りをしてぐずったり、下の子を叩いてしまったり、わざと困らせるような行動をしたり……。
この動画には、本当にたくさんの共感と反省、そして実践の声が寄せられました。
(コメント5)
ナルホド!新しい観点ですごく納得しました。確かにそう言われたら男の子は特に頑張る気がする。
ウチも小1と、3歳の男の子がいるんですが、長男のかまって欲しい感じは伝わって来るんですけど、こちらも余裕がないし大きいしで『できるんだから自分でやって!』と突き放してしまってました。
存在価値を高めてあげたいですね。明日から是非やってみます!
(コメント6)
上の子優先を頑張り過ぎて、下の子のかわいい赤ちゃん時代を全然堪能できなくて後悔しています。『上の子優先』も考えものですね。
(コメント7)
育休中のママです。上の子が赤ちゃんの歯固めをほしがったり、赤ちゃんと一緒にぐずったり……現在進行形でめちゃくちゃ悩んでいます。
つい1人っ子の頃のように……と思って上の子と2人でお出かけしてしまってましたが、兄弟としての存在価値を上げるという言葉にハッとさせられました。
下の子も交えて、お兄ちゃんとして家族としての存在価値を上げる。まずは下の子を通じて褒めてみようと思います。
・・・
子育ての本やアドバイザーさんの話を聞くと、よく「上の子を優先しましょう」「上の子と2人きりでお出かけする特別な時間を作ってあげましょう」と言われますよね。
ですが、私が個別で受ける相談の中でも、「言われた通りに2人でお出かけする時間を作っているんですが、ちっとも状況が変わりません」「家に帰るとまた同じようにぐずり始めます」というお母さんが実に多いのです。
なぜだと思いますか?
2人きりで出かけているその瞬間は満たされても、家に帰ってきたらやっぱり下の子がいて、お母さんは下の子のお世話に追われる現実に戻るからです。
上の子の心の根底にある「自分はお母さんを奪われた」「自分はもう必要とされていないんじゃないか」という不安は、根本からは消えていないんですね。
そもそも、上の子は上の子になりたくて生まれたわけではありません。
ある日突然、見知らぬ赤ちゃんが家にやってきて、親の注目を一気に奪われてしまったのです。
だからこそ大事なのは、2人きりの時間を作って隠れてフォローすることではなく、家庭の中で、みんなの前で、その子の存在価値を公然と認めてあげることなのですね。
「あなたがいてくれるから、お母さん本当に助かっているよ」
「お兄ちゃんがいてくれて、パパもママもすごく心強いよ」
こうした言葉を、家族みんながいる前で堂々とかけてあげる。
そしてまだ下の子が小さいのなら、「下の子に向かって、上の子のいいところをつぶやく」という方法です。
ライブの中でも、すでに実践されているお母さんからこんな素晴らしいコメントをいただきました。
(コメント8)
まさに同じ年の差の子持ちですが、あまり悩んだことなかったです!
弟(3ヶ月)にお兄ちゃん(来月4歳)の良いところをお兄ちゃんに聞こえるようにめちゃくちゃ褒めちぎってます!
「お兄ちゃん、自分でお着替えできてすごいよねぇ」
「お兄ちゃん、1人でおしっこできたよ?!めっちゃすごいよねぇ?!」
「お兄ちゃん、たくさん食べてかっこいいねぇ」 など、
あえて弟に向けて言っております。 私も裏声で弟になりきり、腹話術のようにして
「ぼくもにいにみたいにかっこよくなりたいよー!」
「ぼくもにいにみたいにたくさん食べたい!」
「にいに、ママより大好きー!」と言うと、
とても嬉しそうにしてくれて、よく面倒も見てくれてます。 やってたこと、間違ってなかったんだなぁと思うことができました。
・・・
このお母さんの関わり方、とっても上手ですよね!
直接「お兄ちゃんでしょ!」とプレッシャーをかけるのではなく、弟を通して「お兄ちゃんってすごいんだよ」と伝えてあげる。
すると、上の子のプライドはくすぐられ、「自分はこの家で認められているんだ」「弟の憧れの存在なんだ」と誇りを持つようになります。
家庭の中での自分のポジション、つまり「存在価値」がしっかりと確立されれば、子どもはわざわざ赤ちゃん返りをして親の気を引く必要がなくなります。
ぜひ、今日から下の子に向けて、上の子の素敵なところをボソッとつぶやいてみてくださいね。
本当はもう一つ。来年度の入学を控え、発達検査を受けたところ「知的障害」と言われてしまった・・・と、ショックを受け「何かアドバイスが欲しい」と言われていたお母さんがいらしたのですが、
こちらはかなり長いお話になりますので、今日は割愛しておきます。
もしご覧になりたい方は、インスタライブ第36回として、リールに残してありますので、ご覧ください。
それでは、今日はこの辺で。
最後にお知らせをして、終わりにします。
お知らせ
(1)私のメールボックスにトラブルがあったようで、もしかしたら相談メールなどを送ってくださった方にお返事できていなかったかも?と心配しています。
もし「メールをしたけど返事がない」とお感じの方は、下記メールにご連絡くださいね。早めにお返事できるように致します。
(2)2026年下期ランチ会は、下記のようになります。
1度ランチ会に参加した人も参加してくださってOKです。
その方が多方面で仲間が増えますからね♪
10月 大阪府ランチ会
11月 愛媛県ランチ会
参加をご希望の方はパピーいしがみまで。
age18_jp@yahoo.co.jp
(3)藤川理論(分子栄養学)コミュニティ
(会員さんなら誰でも参加できます)
メール送信先:age18_jp@yahoo.co.jp
今日も最後までご覧いただきましてありがとうございました。
天候不順が続きますので、台風・豪雨にはくれぐれもお気をつけくださいね♪
では、また来週お会いしましょう(^^)
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子ども達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。














