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第946号 マルトリートメントが子供の脳を変形させる

こんばんは。パピーいしがみです。

朝晩が冷え込み、いよいよ寒くなってきましたね♪すでにインフルエンザも始まっているようですから、お気を付け下さいね。

今日のメルマガは、ちょっと前にテレビで紹介された「マルトリートメント」についてお話ししたいと思います。

このマルトリートメントについては、日本テレビ系列で土曜日の夜8時~9時に放映されている番組(世界一受けたい授業)
で紹介されたものなのですが、その題名が「子供の脳を変形させるマルトリートメント」というショッキングなものだったので
ご覧になった方も多いと思います。

マルトリートメントは、直訳すると「悪い扱い」という意味で、番組では「不適切な養育」と言われていました。

虐待や育児放棄だけでなく、私たちが無意識でやってしまっていることも「不適切な養育」として、子供に影響が出てしまう、
ということでした。

私も気になってテレビを見ていましたが、会員さんの中でも気になった方が多かったようで、その後、いくつかご報告を頂きました。

ココから・・・

(前略)先日の「世界一受けたい授業」のマルトリートメントの番組、ご覧になりましたか?
子供の脳が変形する、というとても怖い内容だったので私も気になり見ずにはいられませんでした。

が、最終的には、パピーさんが日ごろ、教えてくださっている内容と同じで、
今、私が注意していることを続けていれば大丈夫だ、と安心しました。

ですが「感情に任せた暴言」や、「兄弟や友達と比較すること」「スマホの見せすぎ」「過干渉」までが、
子供の脳を変形させてしまうほど子供に悪影響を与えてしまうんだ、と驚くと共に、
子供が小さい内にパピーさんから教えてもらって、早い段階で修正できてよかった・・・と胸をなでおろしました。

でも、これって多くの子育て中の親が普通にやっている事でもあるな・・・とも思い、
もしパピーさんがこの番組をご覧になっていたらどんな風に思われたかな?と思ってメールさせて頂きました(後略)

ここまで・・・

私もテレビを見ていました。

教えてくれた先生は、福井大学の友田明美教授で、この先生は、小児科精神科医で脳科学の研究をされており、
福井大学“子どものこころの発達研究センター”で多くの子供と接し、実際に子供の脳のMRI画像を撮影して、
親の関わりで子供にどんな影響が出るのか研究をされているそうです。

私も、放映されていた内容がテレビ的・・・と言いますか、ちょっと面白楽しく作られていたので、
この番組だけではちょっと表面的すぎるのでは?もう少し詳しく知りたいな・・・と思い、友田先生を調べ、本も買ってみました。

私が「夫婦喧嘩」や「兄弟や友達との比較」「マイナスの言葉を浴びせる」事が子供にとって大きな悪影響があることは、
私自身の経験や、多くの相談内容。それをされてきた子供がどうなっていったか、を見たりお聞きしたりした結果を
お伝えしてきた事なのですが、

この友田先生は、そんな子供の脳がどうなっているのかをMRIで撮影し、又、その子達がどんな風に成長して行ったかという経過を
観察したり、修復ができるのか?も含めて長年研究し、科学的に証明し発表されたのでした。

特に「こころ」とは脳の事であり、その脳が、親の言葉によって物理的に傷ついて、それが精神疾患や問題行動として表れてくる、
と結論付けたことが画期的だと思います、

ただ、このメルマガをお読みの皆さんに、まずお伝えしたいのは、「あまりナーバスにならないで」という事です。

「マルトリートメントをやったら最後、取り返しがつかない」という事では決してなく、
「それが脳への影響がある、という事を早く知って、それらを減らし、良い関わりを増やしてほしい」
「早い段階で、子供たちの問題行動や精神疾患に向かう可能性を減らしてあげてほしい」という事なんですね。

友田先生も2人の女の子のお母さんで、ご自分も実際にこのマルトリートメントを子供たちにしてしまった事もあるし、
すべてのお母さんで経験していない人はいないはず・・・とも言われています。

が、友田先生は自分で研究し、発見する上で、過去自分がやってしまったマルトリートメントを省みるとともに
お母さんたちにもその怖さを知ってほしい、と書籍にして発表されたのですね。

実際に本を手にして、その症例を読むと、私自身、気持ちが滅入ってしまうほどのケースが多々あり、
全部読み切ることが本当に切ないものでした。

ですが結果的に脳に損傷を受けた子供であっても、その後のケアによって回復していく、という事も確認をされていて、
早期に気付くことや、適切に改善をして頂くことが本当に大事なんだな・・・と痛感しました。

では、どんな事が子供の脳への悪影響となるのか?という事ですが、

しつけの為にと、叩いたりつねったり、殴る蹴るなどの虐待や、ネグレイト(育児放棄)はもちろんの事、
言葉による脅し、威嚇、罵倒、あるいは無視、子供の前での夫婦喧嘩、子どもに向かって「バカ」や「ゴミ」などとさげすむ。
「生まれてこなければよかった」「何をやらせてもダメだ」と存在を否定する。

そして子供にスマートフォンやタブレットを与える「スマホ育児」や、兄弟の間で比較したり、祖父母が父母の悪口を言う・・・
なども含まれるのだとそうです。

そう、これらって私がお伝えしている「否定の言葉」ですよね。そして「親子の触れ合いが少ない事」も指摘の中に入っています。

MRIの画像も本には掲載されていましたが、虐待が無くても、否定される続ける、その言葉だけで、子供の脳は変形し
様々な問題が表れていくとはっきり仰っておられます。

そうやって考えると「叱られて育った子は、叱られることに慣れているので打たれ強い」などと一部で言われている、
そんな考え方はやはり正しくない、と言えると思います。

そして、そんな子供たちへの改善の一つとして「褒める」はとても有効である、と友田先生は言われています。
一つの例としてこんな風に書かれていましたので、紹介しますね。

I君(小学3年生)は、学校では努力を要するような課題に集中して取り組むことができず、教室を飛び出すこともしょっちゅうです。

カッターナイフをクラスメイトに向けたり、奇声をあげたり、といった問題行動も目立ち、兄の口真似なのか、
暴力的な言葉もよく聞かれました。どうも友達や教師の注意を惹きたいがために悪い事をする、という一面もあるようです。

自分の思い通りにいかないとすねたりキレたりし、イライラを募らせます。
学校から児童相談所に連絡があり、愛着障害ではないかという判断で受診に訪れました。

心理カウンセリングも並行して行いました。

Iくんは当初、とても自己肯定感が低く、「お母さんが怒るのは自分が悪いから」という発言をたびたび繰り返していました。
自分の行動に自信が持てない状況で、警戒心も強く、常におどおどした態度です。
しかしカウンセラーと時間をかけて話をすることにより、こころの安定が少しずつみられるようになり、自信を取り戻していきました。

母親にはペアレントトレーニングを受けてもらい、そのおかげで、Iくんがよい行いをしたとき、積極的に褒めるようになりました。
これは大きな変化です。又、毎回の受診時には必ずスクール・ソーシャルワーカーも同行していたため、
学校でもIくんが頑張ったときには褒めてもらうようにお願いしました。

最近では、教室から飛び出したり、奇声をあげたり、といった事もほとんどなくなり、明るく、意欲も感じられるようになった、
という報告もありました。家では兄弟げんかも減り、お手伝いもするようになったそうです。

受診に来た当初は自己肯定感がとても低かったIくんですが、母親をはじめ、周囲の人から褒められることで、
目に見えて大きな回復を見せました。医師として非常に大きな達成感を味わったケースでもあります。

子供を褒めて育てることの重要性が脳科学であらためて確認できました。
(「子供の脳を傷つける親たち・友田明美著より抜粋)

「子供の脳を変形させるマルトリートメント」とても怖いテーマですが、「パピーさんはどうお感じになりましたか?」
のご質問に答えるとしたら「あまり神経過敏にならないでほしいな」というのが私の思いです。

私はお母さんに「マルトリートメント」を完全に無くしてほしい、と言いたいのではないのですね。
完璧に子供たち接してほしい、とも思わないんです。失敗の多いお母さんでいいんです。

お母さんだって大変な事はいっぱいあります。うまくいかなくてイライラすることだってあります。怒りたくなる時もありますもの。

でも怒り過ぎた時「おっと、ちょっとこれは怒り過ぎだな」「言い過ぎたな」と感じて頂く、
もしくは「甘え」させてあげていないな、と感じたら、甘えを少し増やしてあげる、という事が大事だと思うのですね。

やっぱりお母さんは特別な存在です。
お母さんの笑顔や、スキンシップ、そして褒められることは、子供に安心と力を与えます。
そこに気づいて、少しずつ修正をして頂くことで、未来は全然違ったものになると私は思います(^^)

 

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