第973号 子供を変えた親の姿
こんばんは。パピーいしがみです。
だんだん「暑い」日が増えてきて、もうそろそろ「梅雨」の声も聞かれ始めました。
これからじめじめした日が来るのか?と思うとちょっと憂鬱になりますが、日々少しずつ季節が変わっているんだな・・・と感じさせられます。
そして、先々週の日曜日は母の日でしたね。
何か思いがけないサプライズ、ありましたか?(^^)
お母さんの仕事って、毎日重労働で休みが無いのに、なかなかその大変さが家族に解ってもらえない、感謝されることもあまりない・・・ですよね。
でも「1人になると母の偉大さに気付く」という事が良くあります。
今日は、ご報告を頂いたヨネママさんからのメールをご紹介したいと思います。
ヨネママさんの息子さんは、今年、大学に入られ、一人暮らしを始めました。
ココから・・・
パピーさん、お久しぶりです。ヨネママです。
嬉しかったことがあったので、ご報告のメールをさせて頂きました。
先日の土曜日。今年から一人暮らしを始めた長男から突然「明日、帰ります。昼飯は俺が作るよ」と連絡が入りました。
長男は、高校2年生までは、進学する気など全く感じさせず「楽しい事なんて何もない」とテレビとゲームでダラダラ毎日を過ごしている子でした。
高校3年の夏前に突然「俺、大学行こうかと思う」と言い出して、そこから勉強を始め、半年の猛勉強で現役合格をし、今、一人暮らしをしながら大学に通っています。
5月13日が母の日という事もあったので、何かしてあげたい、と思ってくれたのでしょう。私は「ありがとう。楽しみに待ってる」とだけ返信して長男の帰宅を待っていました。
久しぶりに見る長男は、以前よりもかなり引き締まっていて、顔つきも精悍で、ここ数カ月でずいぶん成長したな。男っぽくなったな・・・という印象でした。
お昼に作ってくれたのは、キャベツたっぷりの回鍋肉とから揚げでした。
とても手際が良くて驚きましたが、聞けば中華屋さんでアルバイトをしていて、まかないを作らせてもらう事があり、その中でも回鍋肉とから揚げは周りの評価も良く自信作なのだそうです(笑)。
今日も夜にバイトが入っている、と言ってすぐ帰ってしまいましたが「俺、一人でやってみて、どれだけ親に苦労を掛けていたか分かったよ。母の日に手紙を書こうと思ったら長くなっちゃって。後で読んで」と言って手紙を置いていきました。
その手紙には、一人住まいをして、何から何まで一人でやらなければならない苦労と、今までそれを全部親にやってもらっていた事がわかった、と書かれていました。
離れてみなければ分からなかった事が沢山ある。お金のない中、大学に行かせてくれてありがとう・・・という内容でした。
特に、お金の面では、勉強が嫌いな長男が大学に行くと言い出すとは思っておらず、大した貯金もせずにおりましたので、入学金や先に納める授業料の工面が大変でした。
主人が職人の仕事をしていて、あまり収入が安定していない事もあり、長男が大学を目指すと決めてから、私は新聞配達の仕事に替わったのですが、真夜中に家を出て子供が起きる前に帰ってきていたので、子供たちは気づいていないと思っていました。
ですが長男はそれをちゃんと知っていて「こんなに親が頑張ってくれているのなら、その思いも、送ってもらうお金も無駄にできない」と思ってくれたようです。
手紙にはこう書かれていました。
・・・
毎日、2時ぐらいに家を出る母さん。馬鹿な俺は、最初は気づかずにいたけど、ある日「どこに行くんだろう?」と思ってそっと後をつけたことがありました。
母さんが通っていた先は、新聞配達の営業店。ぎこちない様子で広告を新聞に折り込んでいる姿。
小雨の中、大量の新聞を荷台に縛り、前かごに入れて、カッパを着てバイクに跨り闇に消えて行きました。
その時、初めて「俺の為に仕事を替えたんだ」と分かり、涙が出てきました。
いままで、ろくに勉強もしていなかった俺が「大学に行きたい」と言い出して、親父は「いまさら行ける大学なんてない」と言っていたけど、
母さんだけは喜んで「すごいじゃん、頑張りな。応援するから」と言ってくれて。とても嬉しかったです。
でも、その為にこんな苦労をさせていると思うと・・・申し訳ない気持ちもあり、ぬぐってもぬぐっても涙が止まりませんでした。
でもそれから、こうやって仕事まで替って応援してくれている母さんの為にも留年はできない。現役で合格したい!と本気で思うようになり、そこから自分の勉強への態度も変わったように思います。
今は、その応援してくれる気持ちを大事にしたいと思っているし、受けている授業の1分1秒も無駄にしてはいけないと思い、送ってもらっている仕送りも有り難く、大事に使わせてもらっています。
新聞配達の仕事は、土砂降り雨の日も、雪が降っている時も休めないし、事故も多いと聞いています。
俺もできるだけ節約し、自分で生活できるようにバイトを増やして頑張るつもりですから、母さんも無理をしないで体には気を付けて元気でいてください。
・・・
パピーさん。親って不思議ですね。
新聞配達の仕事。実は今までのスーパーの仕事よりも、内容的にははるかにきついです。
でも、辛くはなかったんですね。
それより、自信もない、やる気もない、だらだらしていた長男が「大学に行く」という目標を持って、頑張り始めたことの方が嬉しかったんです。
まだパピーさんの講座を受ける前、小言ばっかり言っていて、長男をやる気のない子にしてしまい、とても後悔をしていましたが、その子にやる気が現れたことで「これで今までの失敗を取り返せる!」と思いましたし、
子供の頑張りを見ることが、私に新な頑張りをくれ、辛い仕事にも充実感を与えてくれました。
又、こうやって、改めて子供から感謝をしてもらい、その思いを手紙にしてもらうと、今までの苦労もどこかに吹き飛んでしまうように感じます。
以前、パピーさんが「お母さんは唯一無二の存在」「お母さんって、すばらしい仕事」と言われていて、その時は「そうかもしれないけど割に合わないよ」と思っていました。
ですが、今、「この子の母親でよかったな」「頑張ってきてよかったな」と胸がジーンと熱くなっています。
パピーさんが常々言われているように「自信」って、本当に大事だと思います。
長男は周りから「半年ではムリ」と言われた高い目標を達成して、自信がついたんだと思います。
そしてもし、本人のやる気に火をつけたのが、私の働く姿だったとしたら、それは本当に本当に嬉しいです。
貰った手紙は、もちろん一生の宝物ですが、何度も何度も読み返して、すでによれよれになってしまい「これはまずい」と急いでコピーを取って、毎日読んでから仕事に向かいます。
読むたびに幸せをかみしめ、私自身のやる気の原動力になっています。
まだ下の子もいますし、この子も「大学に行きたい」と言い出すかもしれません。
それまで、もうしばらく「お母さん」としては頑張らねば♪と思っています(^^)
(後略)
ココまで・・・
ヨネママさん、ご報告、ありがとうございました。
回鍋肉とから揚げ、そして心のこもった手紙・・・とても素敵な母の日のプレゼントがあったんですね。
何より、手紙の中で、息子さんがお母さんの働く姿を見て「絶対合格するぞ!」と、意を決してくれたことが、とても感動的でした。
それと、以前勤めていたスーパーの仕事よりも、内容的にはずっと大変な新聞配達のお仕事も、子供のやる気を見ると辛く思えず『より充実感を感じていた』ヨネママさんにも「子を思う母の強さ」を感じました。
やはり母親ってすごいです(^^)
長男さんもこの4年間で、さらに立派に成長してくれると思います。
ヨネママさん、ステキなご報告、そしてメルマガ掲載のご許可、ありがとうございました。
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