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第963号 「褒める」が起す功績

こんばんは。パピーいしがみです。

今日は、このところ、私がとても興味を持っていたある会社のご紹介をしたいと思います。

なぜ、興味があったのか?というと、その会社の業界は「褒める」とは真逆だったのに「褒める」を導入してから目覚ましい変化を見せているからです。

その会社は、自動車学校を営んでいました。その自動車学校の名前は南部自動車学校、場所は三重県にあります。

テレビで紹介されることも増えてきましたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、どうでしょう?免許を取られているほとんどの方は、自動車学校って結構厳しかった・・・との印象をお持ちではないでしょうか?

ところがその南部自動車学校は、2013年から「褒める教習所」としてリニューアルして、そこから業績がどんどん伸びているんですね。

実は今、少子化と若者の車離れもあって、年々、免許を取りたい人が減っています。多くの自動車学校は、生徒が集まらず廃業していくケースも少なくないんです。

その中で、南部自動車学校は、20年間ずっと生徒数が減少していたものの、「褒める教習所」にリニューアルしてからは受講者が増え、

リニューアル前の2012年では1693人だった生徒数が、リニューアルした2013年には1748人、2014年からは2000人を超えるようになりました。

教習所が三重県にあるにも関わらず、愛知県から生徒さんが来たり、遠くは埼玉県から免許を取りに来た(たぶん合宿教習だと思いますが)という方もおられるのですね。

自動車って、一歩間違えれば凶器にもなるので、教える方も真剣で、教官が厳しく目を光らせて間違いがあれば怒るように指摘される・・・そんな印象があります。

ですが、南部自動車学校では「褒める教習」をして、どんどん生徒数を伸ばし、その上、生徒さんの合格率は上がり、さらに卒業生の事故率は減る・・・という結果を出したのでした。

また「褒める教習」を始めたところ、従業員(指導員)の雰囲気もとても良くなって、今までピリピリした雰囲気だった会社の様子もマイルドになり、

時々あったうつなどの心の病や、人間関係で起きていた離職率も減り、従業員の皆さんも明るくなっていくという副産物ももたらしたのでした。

ただ、私から言わせれば「褒める」事によって「褒められる方」にも良いし、「褒める方」にも良い影響があることは明らかで、

それは今までの会員さんからのご報告などでもお分かり頂けるように「いいところを見つける力」が付いてきて「褒める」ができてくると、いろんな面で善循環(良い事ばかりが起きてくる)が始まることは解っていました。

ですが、それを「自動車学校」というある意味、真逆の印象を持つ組織でそこにチャレンジして、しっかり結果を出している、という事に驚きを持ったのですね。

南部自動車学校も、この「褒める教習所にリニューアルするんだ!」と社長が言いだした時には反対がとても多かったそうです。

同業者からは「褒めるような甘い教え方では安全が守れない」だとか「自動車学校は命がかかったもの。厳しく教えるべき」という声があったようですし、

社内(指導員)からも「褒めるだけでは生徒が真面目に学ぼうとしないのではないか?」「未熟な生徒が増えて事故率が上がるのではないか?」という疑心暗鬼な声があったそうです。

でも、ふたを開けてみれば、褒めることで生徒と指導員の信頼関係ができ、生徒はさらに真剣に取り組むようになり、

未熟どころかとても上達が早かったという結果を見て、指導員たちも「これは良いやり方なのでは?」と自信を持って「褒める」ができるようになったそうです。

その結果から今では、その「褒める」メソッドを導入したいという異業種企業からの見学や研修が増えたり、JR東海や横浜国際ホテルなどの大手からノウハウを教えてほしいという依頼もあるそうです。

ただ、私としては分からない事が一つありました。それは、どうやって指導員を「“褒める”ができる人」にしたのだろう?という事でした。

私は「褒める」ってその人にやる気があれば「練習次第で誰でもできるようになる」と思っています。

ですが今まで威厳を持って厳しく叱る事をしてきた人たちが簡単には変われないだろうし、会社組織とはいえ、全ての方が「褒められるようになるか?」と言ったら・・・それは難しいと考えます。

特に年齢の高い指導員や、教官と言われる方々はプライドもあるでしょうし、なかなか生徒を褒める事などできないんじゃないかな?という疑問がありました。

どうやら南部自動車学校でも同じような懸念があって、それを取り除くために行ったのが、様々な「褒める練習」だったのです。

例えば、毎朝、朝礼時には2人一組になって、1分間。相手の事を褒める時間を与えるそうです。

そうすると、最初は「ネクタイが似合いますね」とか「靴がきれいに磨かれていますね」などとぎこちなく外見だけを褒めていたのが、ネタが尽きてくると、その方の良いところなど内面を褒められるようになって行った、という事なのです。

相手の良いところを見る力、が育っていったのですね。

同じ練習ばかりでは飽きてしまう、という事で南部自動車学校では「物ほめ」という事もされたそうです。

誰かが示した物を交代で褒めるやり方で、例えば「ティッシュペーパー」であれば、こんなに薄いのに2枚重ねになっていて芸が細かい」とか「自分が汚れ役を引き受けてみんなをきれいにしている」のように、物の良さをすぐに口にできるようにしたそうです。

又、時には10人で一チームになって、一人の人を全員が交代で次々と褒め続けるという事もされたそうです。(これを褒めシャワーを呼ばれています)

実は、この褒めシャワー、以前、このメルマガでも紹介した、学級崩壊してしまったクラスを立て直す、菊池省三先生も積極的に取り入れていたことを思い出しました。

(菊池先生は「褒め言葉のシャワー」と言っておられました)

その時のメルマガでも書いたのですが、クラスのみんなが毎日ある「褒め言葉のシャワー」の時にちゃんと言えるように、生徒たちはクラスメートのそれぞれの良さを積極的に探そうとしていたのです。

南部自動車学校では、これらを「褒める練習」として、毎日行う事で、全従業員の「相手の良いところを見る力」「褒める力」を育てて行ったのでした。

60歳に近いベテランの指導員もこう言っています。

「練習だってわかっているんだけど、褒められているとやっぱり嬉しくなってくるんだね。特に、普段何気なくしていることを褒められると、自分を見てもらえているんだ、って思えて嬉しくなっちゃうんだよ」

そうやって、指導員同士の間で会話が増えて、校内の雰囲気が明るくなって「お互いに褒め合っているうちに話しやすくなってきた」という声も聞かれたとの事でした。

南部自動車学校の社長である加藤さんは「褒める」がもたらした功績は、業績よりも、指導員や職員の変化や、会社の一体感だった、と言われています。

例えば、以前感じていた張り詰めた感じがなくなってきて、代わりに笑顔が増え、どこかで挨拶の声がすると、波紋が広がるように挨拶が続いたり、

どこかで拍手があると周りの人も一緒に拍手をするようになったり、指導員の方々もそれぞれ指導方法を話し合い、アドバイスをし合うといった光景も見られるようになったそうです。

その結果、生徒数の増加(会社の業績)やパフォーマンス(合格率の向上・事故率の低下)にも良い結果として現れて行った・・・と。

では、具体的にその指導員の方々がどのように生徒さんに「褒める」を言っているか?と言うと・・・

例えば、クランクで脱輪をしたとしても、「脱輪をしたのは惜しかったけど、スピードの調節はバッチリだった」とか

「目線の位置はよかったから、今度はもう少し左側にハンドルを切ろうか」といった具合で、

決して悪いところだけを指摘するのではなく、うまくできていることを褒めながら修正すべきポイントのアドバイスをされているのですね。

今回、このメルマガを書くにあたって、加藤社長の書かれた「ほめちぎる教習所のやる気の育て方」という本を参照していますが、その本の最後にこう書かれていました。

あなたは「照れくさい」とか「ガラでもない」といった言葉で自分にブレーキをかけていませんか?

それは、ほめても受け入れてもらえないことを、恐れているのかもしれません。でも、ほめてみれば必ず効果は表れます。

是非、あなたも「ほめる」を始めてみてください。「ほめる」は人を幸せにします。
ほめられた人と、そして何より、ほめたあなたを。

このメルマガをお読みの皆さんは、「褒める」事のすばらしさを感じてくださっていると思いますが、今、企業もこうやって「褒める」に注目し、取り組み始めている、という事がわたしはとても嬉しく思います。

そして、まだ「褒める」に苦手意識をお持ちの方は、まずやってみる♪事をお勧めしたいし、続けるようにしてほしいです。

それは、加藤社長が言われているように、相手にも、そして何よりご自分にも、プラスになって帰ってきますから。ね♪

パピーいしがみ 人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応える。

※ ご興味がありましたら、ご覧ください。

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