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第1044号 不登校になる前に

こんばんは。パピーいしがみです。

不登校と言えば、学校に行けなくなってしまう状態というのはお分かりになると思います。

ですがその不登校になる前には、必ず前兆があります。

それは明るさや元気が無くなったり、口数が少なくなったり、体の不調を訴えたり、小さな理由で学校を休んだりします。

不登校になる確率が最も多いのが小学生ですが、中学・高校でも不登校は起こります。

特に年齢が上がれば上がるほど、その理由は多岐にわたり、又、親にも言いにくくて一人で抱えてしまう事があるんですね。

今日、ご紹介するあこさんの娘さんは、高校1年生の時に学校を休む様になりました。

あこさんからはこんな風にメールを頂いていました。

ココから・・・

高校生の長女が、学校を休みがちになっています。

1学期は勉強も部活も友人関係も良好でよく話してくれました。特に部活は居残り練習や自主練をすすんで参加するほどでした。

ところが、2学期に入り9月に1度、腹痛と頭痛で欠席。10月の雨の日も1日だけですが休み、11月も朝から休みたそうにしていたので「もう、あかんよ、行ってよ」と半ば無理に行かせました。

昼に学校から「娘が朝から登校してない」と連絡入りました。

携帯にかけるも繋がらず騒動になったのですが、当の本人は家に帰って寝ていたようなのです。

先生からも「休んでもいいから連絡は入れるように」と言われました。

その後も何度か休みました。その休み方が『家は普通に出て、学校には連絡して登校せずに、家族みんなが出てから家に戻って布団に入る』というもの。

年が明け、始業式には行くものの部活は休み。提出しないといけない宿題ができていなくて、見つからないうちにあわてて帰ってきたようです。

翌日・翌々日も欠席。その次の日は登校し、部活も出席しましたが、その翌日の土曜日は部活があったものの欠席し一日布団の中。

家でも学校でも楽しそうに話をしています。ただ学校の事や部活の事を聞くと「別にいやなことはない」と言って口をつぐみます。

昨日のカウンセリングのガイダンスでは、サボった成功体験が身について来てるので無理にでも行かせること。

できたら褒めること。小さなことでもできたら褒める、やらなければ徹底してやらせるというものでした。

担任の先生は『1週間ぐらい布団の中にいさせてあげてもいいのでは?』というご意見でした。

意見が両極端でブレそうです。

私と主人は規則正しい生活と、遊ぶときは遊ぶ、のんびりするときはする。と言う方針です。

でも、彼女はのんびりしたら戻ってこれないのです。

遊びに行ったら、気持ちが戻ってきません。嫌なことからはとことん逃げる。

どうにかして、やらないで済まそうとしてるように思えます。自信喪失しているようなので、靴を直しただけでも、抱きしめて褒めています。学校に行っても褒めています。

今日もグズグズしてなかなか行かなかったので「今日行かへんかったら、しばいて、家から追い出すから。新聞配達の寮に入れてもらって働け。」と言ってしまいました。

私も先生も理由がわからなくて・・・。漠然とした進路の不安なのでしょうか?

ココまで・・・

という内容でした。

私がここで「まずいな」と思ったのは、学校に行かなくなった高校生の娘さんに、その理由が分からないのに、対応策を探ってしまっている事にでした。

現時点で何よりも大事な事は「何が学校に行きたくないと思わせているのか?」であり、まずはじっくり話を聞いてあげる事では?と思ったのです。

なので、あこさんにはこのようにお返事しました。

ココから・・・

あこさん、こんにちは。パピーいしがみです。メール拝見しました。

長女さんが学校を休みがち、との事でしたね。

“その休み方が『家は普通に出て、学校には連絡して登校せずに、家族みんなが出てから家に戻って布団に入る”というもの』”

そして、カウンセリングでは、

“サボった成功体験が身について来ているので無理にでも行かせること。できたら褒めること。小さなことでもできたら褒める、しなければ徹底してやらせる”というものでした。

とありましたが・・・

私は、学校に行く、行かない、ではなく、将来の事も含めて、子供がどう考えているのか?を、娘さんと本音で話し合った方が良いのでは?と思います。

高校生になると、学校は「行かなければならない場所」ではなく、自分で選択して行く場所になります。

学校に行く・行かないは、自分の意思で決めることができるのです。

嫌なこともあるかもしれないし、「楽をしたい」という気持ちがあるのかもしれませんが、ただ「嫌だ」とか「楽をしたいから」と行かずにいれば、授業日数が足りなくなり進級できない、という事もあります。

もちろん高校をやめることだって、選択としてはあるのですが、では、やめた後どうするのか?そんなことも踏まえてじっくり話し合ってほしいのですね。

あこさんご自身も、今、カウンセリングの結果と、担任の先生の言葉で大きく揺れているのですが、「学校に行くにはどうしたらいいか?」だけしかお考えでないように私には感じます。

が、小学生・中学生ではないのですから、ただ単に「学校に行く、行かない」ではなく、娘さんが何を考えているのか、を話し合うことが大切だと思います。

出席日数が足りなければ、確実に留年になり、もう一度1年生をやらなければなりません。

本人がそれを望んでいるとは思えませんし、もし学校をやめたいのであれば、何かやりたいことがあるのか、とか、将来はどうしたいと思っているのか、そんなことを腹を割って話し合うべきなのでは?と思います。

いえ、もしかしたら、先の事は何も考えていないかもしれません。

もし、自分の考えがあるのなら、その考えを聞いてあげてほしいし、何も考えずにただ「学校に行きたくない」のであれば、このまま学校を休んでいればどうなるか?を教えてあげる必要があります。

結果的には、年齢的にも親が主導権を握って子供を動かすのではなく「自分で結論を出させる」しかないんですね。

もしかしたら、部活で嫌なことがあったり、友達と思っていた子に裏切られたり、いじめられていたり、勉強が難しくて付いて行けなかったり・・など、学校に行きたくないようなことがあるのかもしれません。

が、現時点では、そのようなことはない、とあこさんは認識をされているようです。でも、本当にそうなのか?は、わかりません。

今、はっきりしていることは、子供が学校に行きたがらない、という事だけで、何が原因かもはっきりしていないように私には感じます。

だとしたら“無理にでも行かせること”も、“1週間ぐらい布団の中にいさせてあげてもいい”も、“靴を直しただけでも、抱きしめる。学校に行っても褒める”も、解決の糸口にはならない、と思うのですね。

親としては、子供の進む道を応援してあげたい、とお考えだと思います。

大学や専門学校へ進みたいのなら、その資金も援助したい、とお考えでしょう。

ですが、子供が学校よりも自由が欲しい、と言うのなら、「自分で働いて生活できれば何をやっても良い」と言ってあげてもよいと思います。

ですから、子供とじっくり話をすること。子供の本音を聞き出すこと。何をするか?よりも、まずそれが大事だと私は思いますよ。

ココまで・・・

そのようにお返事をしたところあこさんは「学校へ行かせる事しか考えていなかった」とお返事を下さり、本人の行きたがっていたスーパー銭湯に2人だけで行って、じっくり話を聞いてみたようです。

そこで出てきたのは「部活での居場所がない」「部活やめたい」という気持でした。

部活では自発的に練習もしていたようですが、実際は疎外感や孤独感を感じていたようです。

その後、部活は休部。これで事態はいい方向に向かうかな?と思ったのですが、まだ休みがちな様子は変わらない。

病院で診察をしてもらい(ウイルス性の胃腸炎だと分かり、免疫力がだいぶ落ちているから、薬を飲んで早く寝るように言われたようです)その後、2人でうどんを食べに行ったとき、

「学校に行きたくない理由はなに?自分で先生に言えなくて困っているなら、お母さんが言おうか?」と聞くと、

かなりの時間を置いて

「いくつああるけど1番嫌なのは休部中の部活動の退部届を出しに行ったら、顧問の先生に次の部活に行く前にみんなの前で『これこれで退部します。と挨拶しなさい」と言われたけど、みんなのところに行かれへんから休部してるのに・・・」と答え、

「他は?」と聞くと「他はいい」との返事。

そこであこさんは部活の顧問の先生に会いに行った様子をこのようにお返事くださいました。

ココから・・・

学校に着いて、顧問の先生に会いました。

挨拶を済ませ「先生、娘のことなんですけど、皆のところに行けなくて、休部させて頂いてたわけなので、最後の挨拶をするのが厳しいようなんですが。」と、言ったら

「なんで?やめるんやったら、挨拶するんが当たり前やろ!それがけじめでしょ!お母さん、そんなことだけを言うために、わざわざ学校に来たの?!」と、声を張り上げて威圧的に言われました。

「そうですね。本来ならそうすべきですが、今回は皆のところに行けないのが退部の理由なので、挨拶は控えさせてください。部長さんには会えるようなので部長さんにだけ挨拶に行かせます。お願いします。」

先生は「わかりました。」と、渋々納得してくださりブツブツ言いながら職員室に戻られました。

見えなくなってから私が娘に耳打ちしました「お母さん、あの先生苦手やわ~」

そう言うと、娘も「私もやわ~」と言って、2人で笑いました。

ココまで・・・

少しづつ心を開いて、お母さんとの関係も良くなってきた長女さん。

でもあこさんの中には、まだ釈然としない物がありました。その後の様子をこのようにご報告頂きました。

ココから・・・

「あのね、お母さんは叱りたいから聞きたいのじゃない。あなたが急に行かなくなったから心配して聞いてるねん」

「あなたが自分で解決できない嫌なことがあるならお母さんが守ってあげるよ」

「お父さんも、お母さんも、あなたを守るのが1番の仕事やで」

「先生に会いに行ったのと同じように、友達に何かされたり言われたりしたなら、友達やその親に言いに行くよ。お父さんもお母さんもあなたが大事なんだよ」

と言いました。娘は涙を流していました。

そして、同じ学年で気が合わない人たちが数人いるとも。特に酷いことをされたようではなかったので、「嫌な人とは無理して付き合わなくていいよ。」と言って、

他は行けないのはどういう時?って聞きました。

そしたら「宿題間に合わへん時」

「なんで間に合わへんの?いつしてるの?」って聞くと、

提出の前日の夜10時から4時までやって、7時に起きて学校に向かうけど、気分が悪くなって家に帰る。

というので「そのやり方だと、気分悪くなっても仕方ないと思わない?」と聞きました。

さすがに娘も「思う」と。

心の中で(もう高2やで。17才やで。)と思いましたが、それも私のせいか。と、思い直し、1つ1つ一緒に考えることにしました。

早寝・早起き・朝ごはん がどれだけ大事か。布団をあげることがなぜ必要か。宿題はいつしたらいいのか。

話をしてから1週間、娘は朝ごはんを食べて行くようになりました。布団はあげたりあげなかったりですが、意識と顔つきが変わったように思います。

でもまだ危なっかしいです。

引越しの箱を片付けていたら、10年前に勉強したテキストが出てきました。

そこには、「生まれてきたくなかった。バトンを繋いでしまった。でも、可愛い子供達に出会えたのだから、主人と子供達に感謝しよう。この家族に出会えたのも両親がいたからなので、感謝しよう。感謝するクセをつけよう」とありました。

今でもそう思ってます。(生まれてきたくなかったって。)

もういい加減あきらめて、生まれてきたことを肯定し、全うしようと思います。

今こうして思うと、長女は私かもしれません。娘を愛したら自分も愛せるかもしれません。試してみます。試す価値ありますよね?

ココまで・・・

娘さんの登校しぶりから始まった、長女さんの「学校に行きたくない理由」はひも解いてみると、本当にたくさんありました。

途中、あこさんも投げ出したくなる衝動にも駆られましたが、一つ一つクリアして、長女さんは不登校にならず高校も卒業したのです。

そして先日頂いたご報告にはこうありました。

ココから・・・

長女にはあれから、パピーさんにご指導頂いた通り、これからのこと話し合いました。

それからの長女は何か割り切ったように何も問題なく通学しました。

数日経って、長女が「お母さん、私、看護師になろうと思う」と言い出しました。

理由を聞くと、「私は自分を売り込むのが苦手だから就職時の面接がムリ。看護師なら嫌な病院でも転職しやすいし、給料がいいからその分、推しにつぎ込める」(彼女は刀剣女子です)

長女らしい考えだなと思いました。

主人にも相談して、一緒に大学を調べて長女の希望する、自宅から通える大学に推薦で受け合格しました。

今年の春から女子大生になり、今まで関心のなかったメイクやおしゃれにも気を使い、化粧をするために、あんなに嫌がってた保湿をするようになりうろこ状だった肌も綺麗になりました。

先週、成人式の着物の予約に行きました。まだ再来年のことですが、改めて大きくなったなぁと感じました。

長女とは今でももめますが、最近では言い負かされ、逆に納得させられるようになりました。

よく話すようにもなって、当時のこと今の友達やバイトのことも話してくれます。中には合コンのことまで(笑)私も遮らずに聞けるようになってきました。

まだ1回生で卒業まで長いですが、くじけそうになったらいつでも支えられるようにこれからも見守って行きたいです。

ありがとうございました。

ココまで・・・

あこさんからメールを読んで「あ~よかった♪」と胸をなでおろしました。

「不登校」とは簡単に言うけど、そこには単純な理由ではなく、幾重にも複雑に絡み合っている場合もあるんですね。

あこさんは、投げ出すことなく、娘さんとの距離を縮め、話を聞いてあげたこと。「あなたの事が大事だ」と言い続けてくださったことがピンチを乗り越える事に繋がったのだと思います。

今は、看護師を目指す大学生か~(^^)楽しみです♪

是非、これからも見守り、応援してあげてくださいね♪

※ご興味がありましたら、ご覧ください。

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パピーいしがみ 人材育成の現場からふと気づいたアイデアを自分の3人の子育てに応用。18年かけて実証し、「どうやって育てたの?教えてほしい。」と学校の先生から聞かれるほどの実績を残す。2003年あまりの少年犯罪、幼児虐待の事件の多さに自身も辛い幼少期を送った1人であることから心を痛め、その子育ての方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望でテキストを作成し、通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応える。

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