第391号 お菓子を異常に欲しがる?
こんばんは。パピーいしがみです。10月になって、いよいよ涼しくなりましたね。朝晩は、寒いほどです。
どうやら、風邪を引いている方も多いみたい。お気をつけ下さいね(^^)。
さて、今日は、お菓子に関するお悩みについて、お話させて頂こうと思います。例えば、お子さんがお菓子を異常に欲しがる、という事、ないでしょうか?
さとみんさんから、こんなご相談を頂いたのです。
“娘は以前からお菓子が大好きで、朝からご飯も食べずにお菓子がほしいと言ってきます。飯を食べてからねって言っても、たいていは我慢できず結局お菓子を食べてご飯が食べられません。
お菓子を食べたらご飯も食べるという約束をして与えても結局一緒で。。。これもイライラの原因の一つです。”
イライラの原因の一つです・・・・。という事は、他にもイライラの原因になる事があるのでした。
それは、こういう事だったのです。一緒に頂いたご相談のメールです。
ココから・・・
下の子が泣いているときに上の娘が本を読んでほしいと言ってきました。下の子が泣いているので待って欲しい、といっても聞いてくれず、そのうち上の子も泣き叫びだし、一人でどうすることもできず、仕方なく泣き叫ぶ下の子をそのままにして、本を読んでやリました。
狂うように泣き叫ぶ声を聞きながら読むのは、胸が引き裂かれるようでした。次の日、また同じようなことが続くのかと思っていたら、その朝、娘が変わっていてびっくりしました。
いつも歩き回って食べていたご飯をさっさと済ませ、お母さんが大変だからと言って食器洗いをしようとしてくれたり、お箸の持ち方が少しおかしかったのですが、それを自分から、『どうやってもったらいいの?』って聞いてきたり。
以前教えようとしてもなかなかしようとしなかったのに突然です。「お姉ちゃんをお姉ちゃんとして褒めること」もやってみました。
それから徐々に落ち着いていき、下の子が泣いているときは待っていてくれるようになったのです。これが善循環なのかなって実感していました。
ところが。。。お盆は主人が仕事で忙しく10日間ほど、3人で自分の実家と主人の実家に帰ることになっていました。
せっかくよくなってきていたので、“帰省するとおじいちゃんおばあちゃんもいてまた娘がヤキモチを焼くのでは?”とも思ったのですが、
祖父が亡くなって初盆でしたし、主人も全く休みがなかったので帰ることにしました。事前に両親にも上の子の気持ちが不安定なこと、褒めてあげてほしい、ということを話しておきました。
でも、やっぱりダメでした。。。もとの娘に戻ってしまいました。そして私も。。。
最初は、下の子に手を出しても、きつく怒らずまず、下の子から離し、痛いことはしちゃいけないことを伝え、抱っこしてあげてました。
でも、いくら娘を褒めても一緒に遊んでやっても、イタズラをしたり、してはいけないことをしたり、同じことを繰り返され私のイライラも限界に来ていました。
そして、とうとう、娘は、生後2ヶ月の息子のお腹の上を踏みつけてしまったのです。いけないと分かっていながら、わざとです。
もう怒るというよりどうしてわかってくれないんだろうって、悲しくて涙が出てしまいました。
泣いて娘に訴えてしまいました。命にかかわることだから下の子に手を出すのだけはやめてほしいと。それからです。
感情的に怒るというよりもう冷めた感じで怒ってしまうのです。。。『もういいよ。。。、いくら言ってもわかってくれないのならもういい。。』って。
突き放すような言葉を冷めた感じで言ってしまうのです。娘は、『ごめんなさい、もうしません』というのですが、
『もうしませんって何回も同じことしてるやんか、そんなにお母さんのこと困らせたいの』ってまた言ってしまって。今日は『私のこと大事にして』って言われてしまいました。。。
わかっているのですが、褒めてやっても、一緒に遊んでも、娘を優先してやっても同じことを繰り返され、下の子に手を出すので私も我慢の限界がきて。
やっぱりケガや命に関わることなので、最近はまたきつく言ってしまい娘がよけい反発するという悪循環を起こしてます。
何より自分の気持ちも不安定になってしまって。自分の気分で娘にも接してしまうこともあって、こんな自分が嫌で苦しくて涙が出てきてしまいます。
こんなんじぁ母親失格ですよね。やっぱり私の我慢がたりないのでしょうか?
ココまで・・・
そして、私は、このようにお返事しました。
ココから・・・
さとみんさん、おはようございます。パピーいしがみです。メール、拝見しました。“でも、やっぱりダメでした。。。もとの娘に戻ってしまいました。そして私も。。。”とありましたが、心配は要りません。
誰もが通る道だからです。(^^)まず、心に留めておいてほしいことは、“一直線に良くなることは希である”という事です。
子供も私達と同じ人間です。気分の良い時もあれば、不機嫌な時もあります。
ですから、一直線に良くなるのではなく、良くなったり、又、戻ってしまったように見えたり、そういう事を繰り返しながら徐々に改善されていくのです。
短期で見ると、上がったり下がったりに見えますが、1週間前、1ヶ月前と比べてみると、格段の変化があるはずです。
それが分かれば、又、褒めてあげる事ができますよね。
ところが、昨日は良かった、今日はダメだった、と短期で見て、その都度、落胆したり、言葉や態度が変わってしまったら、子供から見ると、「その時、その時で、お母さんの態度が変わる」というように見えるのです。
そうなるとどうでしょう?子供は不安ですよね。(^^)だから、短期で見ずに、1週間とか、2週間とかの長期で見ながら、自分のスタンスは崩さないで継続して欲しいのです。
でも、これはとっても大事な所で、こういう所(失敗)も、ちゃんと経験してほしいのです。それは、経験することで、次に生かせるからです。
ココで学ぶことは大きかったと思いますよ。
少しの変化には動じることなく、自分のスタンスを貫くんです。実際には、ご自分が足りなかったことを把握して、第5章の宿題で、「それじゃあ、何をしようか?」というのを目標として決めていただくのですが、(これはまだですよね。是非、考えておいて欲しいです)自分でこうしよう!とやり始めた事がありましたね。
「お姉ちゃんをお姉ちゃんとして褒める」もそうですし、いいところを探して伝えることもされましたよね。
以前、ご自分が行動し始めたことを又、一つづつレンガを積み上げるように、やり直してください。
それから、これは大丈夫だと思いますが・・・、「テクニック」ではないですからね。「この方法はダメだった、それではこの方法は・・・」と新しい方法を求めていると絶対に失敗します。
なぜなら、ころころ変わることに子供は不信感を抱くからです。
子供の様子で自分の姿勢がふらついてしまわないように、お気をつけ下さいね。しっかり自分を持って、その考えを貫いてください。
それからお菓子のことでの質問もありましたね。実は、これも、前述のことと関連しているんです。
だから、まずは、お姉ちゃんの自尊心を高めてあげることを継続するのが一番大事で、まずはそれをお願いしたいのですが・・・、
お菓子のご質問を頂く時に、私は決まってこう伺うのです。『お菓子のストックが多すぎる』という事はないですか?って。
3度の食事があって、又、別にお菓子もある。としたら、どちらを食べたいでしょう?やはりお菓子を食べたいですよね。
私達、大人は、食事の重要性が分かっていますから、食事を取ります。・・・が、それでも食事を少なく、お菓子を沢山・・・。という人も本当に多くいます。
食事の重要性を知っている大人でさえ、そうです。だとしたら、子供がお菓子を選びたがるのは・・・、これも当然だと思うのです。
そして、朝から欲しがる・・・、という事は、朝から上げていた、という事でもあると思うのです。
一度、そういう経験があれば、子供は、次からも何とかして手に入れようとしますよ。自分の願いを叶える為には、様々な手を使います。そして、うまく行くと、そのやり方を何度もやるのです。
スーパーでの駄々こねも同じです。一度でも駄々をこねて、願いが叶った経験があれば、何度でも、何度でも、そのやり方を繰り返します。
それを考えると、余分なお菓子を置かないのが一番なんですね。いかがでしょう?
先ず、お菓子のストックをチェックして、なるべく少なくしてみたらどうでしょう?
できれば、必要に応じて作る、“お母さんの手作りおやつ”というのは難しいですか?例えば、ホットケーキ。ドーナッツ。
マドレーヌやカップケーキなども簡単です。熱い時には、シャーベットやアイスクリームなどもいいですね。食パンの耳を油で上げて砂糖を降り掛けるだけでも、立派なおやつになります。
子供さんと一緒に作ってみたりすると、コミュニケーションも取れて、楽しむ事もできると思います。
当然、朝にはありません。無いものは、泣こうが喚こうが無いものは、出せません。
ですが、お母さんの手作り・・・を考えれば、こんな方法もありますよ。
例えば、ご飯を小さく丸めて、甘い黄な粉やピンク色のでんぶにまぶしてみたり・・・。お菓子のようなご飯・・・。そんな工夫もできますよね。
それから、すみません。“お菓子を食べたらご飯も食べるという約束をして与えても結局一緒で。。。”「約束」とありましたが、これは約束ではないんです。
というのは、それは、どなたがお決めになりましたか?本人ですか?お母さんですか?もし、お母さんが決めたのなら、それはご飯を食べる為の『条件の提示』だと思うのです。
そして子供はその条件を理解もせず、お菓子を食べる為に承諾します。当然、ご飯は入りません。
もし、約束をするのなら、「この後ご飯があるから、ご飯が食べられる分だけよ。一つにする?二つにする?」そう質問して、
○つと答えたとしたら、その答えが「本人が自分から言った約束」です。本人の希望の分だけを上げるようにされたらいかがでしょう?
もちろん、それ以上欲しい、といくら泣き叫んでも、上げません。それは、自分が言い出したこと。自分が言った言葉なんだから、簡単には、覆さない。
そう貫くことで、子供は一貫性を学びます。いろいろお話しましたが、今やらなければならない事。まずは、自尊心を高めることです。
どんなに甘えさせたって、お願いしたって、自尊心が高まらないうちは変わりません。お姉ちゃんのいいところを見つけて、それを伝える。
お姉ちゃんがいてくれる喜びを伝える・・・。お姉ちゃんをお姉ちゃんとして褒める。地道な努力の継続です。一貫性ですよ。頑張ってくださいね。
ココまで・・・
そして、しばらくして、お返事が届きました。
ココから・・・
パピーさん、おはようございます。さとみんです。先日はアドバイスありがとうございました。
あれから、また気持ちを入れ替えて、頑張り過ぎずマイペースでやっていこうと、毎日を過ごしています。
主人も協力してくれ、二人で子育ての話をする時間が増えました。
毎日、主人が帰ってくると、娘が頑張ったことを話して、次の朝に褒めてもらうようにしています。また、少しずつですが娘も変わりつつあります。
以前のように、かんしゃくを起こすことが少なくなりました。まだまだ、下の子に手を出すこともありますが、なんと今日とてもうれしいことがありました。
朝、夕飯のカレーの準備をしている間、下の子がぐずっていたので、娘に遊んでやって欲しいとお願いしました。
目の届くところだったので様子を見ていると、下の子に声をかけながら遊んでいました。下の子は泣きやみ、じっとお姉ちゃんを見ていました。
そのうち、いつも私がしているように、寝ている下の子の背中をトントンしだしたのです。『Yくん、うっとりしてきたよ』と言うので見てみるとなんと下の子は気持ちよさそうに寝ているのです。
『〇〇ちゃんが寝かしてつけてくれたの?さすがお姉ちゃん、すごいよ~!ありがとう!!!お母さんすっごくうれしいよ。』と言って抱きしめてしまいました。
二人の様子をヒヤヒヤしながら見ていたのですが、お姉ちゃんも機嫌がよさそうだったので、思い切ってまかせてみてよかったです。
また、相談にのって頂いたおやつの件ですが、うちのおやつのストックやっぱり多かったです。。。^^;
ストックを減らしたこと、『おやつはご飯が食べられるだけにしよう』と言って、自分で決めさせるようにしたことも効果がありました。
そのかわり、買い物に行ったときは、好きなお菓子を一つ買うことにしました。『おやつほしい』っていう回数が減り、10時と3時のおやつの時間まで待てるようになってきました。
以上が娘の最近の様子です。パピーさんが言うようにその日、その日を見ていると娘の様子に落胆してしまうことがありますが、
1週間前、2週間前と比べると良くなっているものですね。そうしてまた娘を褒めてやりたいと思います。( 後 略 )
ココまで・・・
さとみんさん、メルマガ掲載のご許可、ありがとうございます。とってもいい感じになって来ましたね。良かったです。(^^)
子供達は、常に、兄弟の中で、「自分と他の兄弟とどちらが愛されているか?」って気になっています。そして、自分だけ叱られたり怒られたりすると、より不安になるんです。
「やっぱり、私って嫌われてる?」って。ですが、自分では「嫌われてる」なんて認めたくありません。認めたくないから「嫌われて無い」って事を確認する為に、いろんな事をしだすのです。
執拗なわがままを言って困らせたり、理不尽な要求をしたり・・・。お菓子の件も、その一つなんですね。
お菓子の事だけを見たら、「こんな時どうしたらいいの?」って思いますが、それも全部繋がっているんです。
私が言った、ストックも、約束も、工夫も、2次的なことで、一番大事なのは、自尊心を高めてあげる、って事なんです。
理不尽な要求は、自尊心の低下から起きているからです。
でも、多くの方が、「こんな時にはどうすれば?」って、直接関係ありそうな『手っ取り早い方法』を探しちゃうんです。
原因には手を加えず、手っ取り早い方法を探して、やってみても改善するって事は・・・?どうでしょう?私は、その可能性って、とても少ないのでは?と思っています。
娘さんに変化があったのは、やはり、その子の自尊心を高めてあげたこと。短いスパンで一喜一憂するのではなく、1週間、2週間・・・、と、長期的に見て、お母さんの姿勢を保てたからだと思います。
そして、この後、さとみんさんから、メールを頂きました。
ココから・・・
今、自分がパピーさんに送った相談メールを読み返してみたのですが、やっぱり私は、テクニックに走っていたんだなぁと思いました。大事なのは『思い』なんですよね。
パピーさんには本当に大事なことを教えてもらいました。感謝してもしきれないです。テキストはもちろん、数々のメルマガにもどれだけ励まされたことか。
『認める』『褒める』『包む』をもとに、実際にお母さんたちが経験されたこと。どんな育児書よりも参考になります。励みになります。
自分の気持ちが不安定になりかけたときはいつもメルマガを読んでいます。
あのような場をもうけてくださったことに本当に感謝いたします。そして、やはりパピーさんに出会わせてくれた娘にも感謝したいです。まさに『すべての事象は必要にして善である』ですね。
ココまで・・・
うれしいですね~。何が嬉しいって、ココです。
“『認める』『褒める』『包む』をもとに、実際にお母さんたちが経験されたこと。どんな育児書よりも参考になります。励みになります。”
本当にそうですね。私もそう思っています。沢山のお母さんが、学び、努力して、改善されている。それをこうやって、公開するご許可をいただいているからこそ、生の声や、本質をお届けできていると思っています。
今回も、さとみんさんが大切なことを教えてくれました。“一直線に良くなることは希”
短いスパンで一喜一憂するのではなく、1週間、2週間・・・、と、長期的に見て、お母さんの姿勢を保つ、という事です。
これからも是非、『認める・褒める・包む』を継続してくださいね。ご報告、ありがとうございました。
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