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第769号 子どもの「嘘」について

こんばんは。パピーいしがみです。

今日は、この頃、よくご相談を頂く「嘘」について、お話したいと思います。あなたは、子どものつく「嘘」について、どうお考えでしょうね?

「嘘は絶対に許しません!」そう言われる方も、少なく無いか?と思います。お父さん、お母さんにとって、子どもの「嘘」は、とても心配になりますよね。

「嘘」をつけば、人から信頼されなくなります。ご自分のお子さんが、嘘を平気でついたりすると、将来が不安になってしまいます。

また、小さな子どもが嘘をついていると、なんだ か、裏切られたような気持ちもしてしまいます。子どもは正直であってほしい。素直であってほしい。本当にその通りですよね。

でも「絶対に嘘をつくな!」と言われて育つ子供は、結構辛いものなんです。

ここで、私の幼少期についてお話したいと思います。私は、ものすごい嘘つきでした。私の父が教育者で、非常に厳しかった事はご存知だと思います。

父は“「嘘」は絶対に許さない!”という人でした。常に怒ってばかりの人でしたから、私は「怒られる」事に対して、過剰に反応してしまう傾向があったとは思います。

正しく、良い子でいなければならなかった私は、当然ですが「 嘘」を言ったら厳しく怒られました。それを心深く刻み込まれていましたので、やってしまったミスや失敗を、どうやったら怒られないですむか?をいつも考え、「嘘」を「嘘」で固めるしかなかったのです。

今でも覚える事があります。それは、私が小学校へ上がる前だったかと思います。私の父は、小学校の教諭をしながら、書家としての活動もしていましたので、家にはたくさんの作品がありました。

一般の家庭にはよくある表札も、無垢の厚い板に、墨で芸術的な字で書かれた個性的なものでした。

子供心に私は「他の家とは違うなぁ」とは感じていましたが、対面を気にする父 の事ですから、選りすぐった材質の木材を使い、何度も練習をした後に集中して創り上げたのだと思います。

墨でかかれた表札は、雨風にさらされることで、木の部分が次第に削られ、墨で書かれた文字が浮いてきます。

10年・20年と経過した無垢板を使った表札は、とても重厚感があり立派になるのですが、風雨にさらされると木の表面の艶が無くなり白く変色してきます。

子どもだった私は、興味本位で、その白く変色した部分に中性洗剤の原液を筆で塗ってみました。そうしたらたちまち色が変わってしました。

小さい子どもにも、非常に厳しい父でしたから、「まずい、絶対に怒られる」 と思いました。一気に血の気が引いたのを覚えています。

そして「一部に塗ったからばれるんだ、全部に塗ったら分からない」と全部に塗りたくってしまったら・・・もう後戻りできない状態になってしまいました。

私は誰にも言えず、1人で悩みました。ご飯ものどを通らず、調子が悪いと言って、早々に布団に入りました。「父が帰ってきませんように」「いたずらがばれませんように」って。

父が帰って来て開口一番「明生、いるか!」と大声で母にどなりました。階段をどかどか上がってくる音がして、ふすまを、力いっぱいバシッと開けて、布団をかぶって寝ている、私の掛け布 団を蹴り上げ、大声で言いました。

「やい!お前、表札に何やった?!」今、思い出しても、血の気が引くような気がします。もう50年近くも前のことなのに鮮明に覚えているんですね。

私はとっさに「やってない」「ぼくじゃない!」と言いました。いえ、それ以外に言葉が出なかったのです。「僕がやりました」「ごめんなさい」なんて言えば、何をされるか分かりません。本当に恐かった。

後にも先にもあれ以上の恐怖はありませんでした。その後の事は、あまり覚えていません。でも、それからもずっと私は「嘘」をついてきた、と断言できます。

嘘つきの私は、嘘をつ かずにはいられませんでした。それは怒られないため、やってしまったことを隠すためでした。でも「嘘」を許されない私は、嘘を嘘で固めるしかなかったのです。

私は皆さんに「厳しいしつけは止めてくださいね」とか、「叱る」よりも「笑顔を」とか、「失敗」はさせてくださいね、「認める、褒める、包む」をしてくださいね、とお願いしていますね。

それは、この私の経験からもきているのです。「厳しく躾ければ、悪い事はしない」とお考えになる方も少なくないと思いますが、厳しいからこそ「正直に言えない」という事もあるんです。(少なくとも私はそうでした)

結局、私の嘘つきは 、私がグレて、警察に厄介になり、母の涙を見たとき(正確には高校生の頃)に「自分がやってきた父への復習は、母を悲しませただけだった」と知ったときにやっと治まりました。

それからです。それからやっと「ごめんなさい」が言える様になりました。

私は高校卒業後、すぐに働くことになるのですが、「ごめんなさい」が言えるようになって始めて「正直」であることのすばらしさが分かりました。

言い訳をせず「すみません」や「ごめんなさい」が言えれば、それ以上、ミスや失敗を追求されない事を知りました。

子ども時代に感じていた「怒られる恐怖」は幻想だったのです。利益 追求の会社でさえ、ミスを正直に報告すれば、「ミスはミスとしてしょうがない」と言って下さり、

そのミスによって起きてしまった後始末を、上司、先輩・仲間など、部署や会社の皆が解決のために動いてくれました。

もちろん、皆さんに改めてお詫びとお礼をしましたが、係わってくれた全ての方が「ミスは誰にでもある。大丈夫、頑張れよ」と言ってくれたのです。

それは私にとって、とても大きな発見でした。そして正直に話すことの大事さを知ったのです。

だから、私は「嘘をつくな」「失敗をするな」ではなく、嘘をつかなくてもすむ環境、失敗してもいいんだ、と感じることのできる環境を作ってあ げて欲しいのです。

まず、それが私の経験から、皆さんにお願いしたいことなのですが、ご相談を頂くメールの中に、「パピーさんは子どもの嘘について、どんな風にお考えですか?」と聞かれることも多いので、それについてもお話しておきますね。

先ほど私は、自分のことを『嘘つきだった』と言いました。

では、もう嘘をつく事は全く無いか?と言ったら、そんな事はありません。例えば、私の母は、高齢で少し前のことも覚えていられません。

鍋を火にかければ忘れてしまうし、作った料理も、冷蔵庫に入れた物も、次から次から腐らせてしまいます。

本人も「私はバカになってしまった」「お前に迷惑ばかり掛けて、申し訳ない」と、私と目が合うたびに本当に切なそうに話します。もちろん、母の状態は、どんどん悪くなっています。

認知症ではない、と医者には言われていますが、出来ることが少なくなって、確実に介助が必要です。でも、私は「いや~、先月よりも顔色がいいし、調子よくなっているみたいだよ」と言います。もちろん全くの嘘です。

心の中では「これも出来なくなった・・・」「明日からは、これも自分がやってあげたほうがいいな・・・」と思ってもそんな事は言いません。

もちろん「若い頃に迷惑を掛けた、母への恩返し」だとは思っていますが、事実 を隠して、嘘の言葉を並べます。母は「そうかな・・・でもごめんね」と言いますし、私はそれで良いと思っています。

「嘘」っていうと聞こえは悪いですが、私達、大人でも、こういう「嘘」はついていませんか?「真実で無いこと」って、結構あるんです。

例えば、物語のほとんどは空想です。アニメだって映画だって、真実ばかりではありません。でも、私達はそこから、感動したり、心が豊かになったり、やる気が高まったり、暖かい気持ちを感じたりしますよね。

事実に基づいたストーリーでも、デフォルメ(大げさに表現)する事だってありますよね?

ちなみに「デフォルメ」って、変形 する・歪曲する、と言う意味があるそうです。人と話していて(会話を盛り上げるために)つい、話しを大きくしてしまう(盛ってしまう)こともあるでしょうし、

リップサービスという言葉もあるように、相手をちょっと喜ばすためだったり、人と人とのふれあいの中で、ユーモアやジョーク、もちろん、人のことを気遣って、という事もあります。

滑らかな人付き合いには必要なものなのでは無いかな?って私は思っているんですね。ですから、もし子どもが、少々話しを盛っていても、ちょっと事実とは違うことがあっても、

そこを厳しく追求するよりも、スルーして頂いていいのでは ?と思っています。

あまりつじつまが合わないようだったら「あれ?それってつじつまが合わないね」と言ってくだされば、子どもは「あっ」って思うでしょう。

親が指摘し、止めさせようとしたり、恐怖で縛るより、、子どもが自分で気づいて「あ、ちょっとまずかった」と思えば、私はそれで良いと思うのですね。

でも、そんな私も「これだけは×」と思うことがあります。それは「嘘をついて自分の罪を人になすり付けようとする」事です。

子どものやった「罪」なんて大したことではありません。小さな罪を人になすりつけてその場をごまかす事を学ぶより、「そんな事は全然大丈夫、失敗したっていいんだから」と、自分の失敗や罪を人になすりつけようとする時だけは、「それはして欲しくない」と教えてあげてほしいのです。

でもそれと一緒に、ご自分やご家庭の雰囲気が、「罪をなすり付けなければならない、そんな環境ではなかったか?」と振り返ってもみて欲しいのですね。

子どもの罪は、親がフォローすることができますよね。でも自分の罪を人になすり付けたら、事は大きくなり、親がフォローするだけでは納まらなくなったりします。

それ以上に、そのまま大人になったら、それこそ心配です。

つい先日、ある旅行会社の社員が、学校の遠足旅行のバスチャーターに発注ミスをしてしまい、そのミスを隠すために生徒に装い、「遠足を中止しなければ自殺する」と書き、

先生が全員で生徒に電話をして、そんな雰囲気がある生徒がいないことを確認して、遠足を決行したら、バスが来ない。そこで、やっと旅行会社の社員が自分のミスを認めて謝罪した、という事件がありました。

もし、昔の私だったら・・・と考えると、胸がしめつけられる思いがしました。

「この人も、怒られて育ったのかもしれないな・・・」と。「嘘」をつかない子、正直な子、もちろん、それが一番ですが、そうなってもらうためには、「嘘をつくな!」と締め上げることではなく、「嘘をついても良 いこと無い」って本人が知る事、だと思うのです。

その為には、失敗やミス、そして、嘘をつくことに対しても、厳しくしすぎず、でも「絶対にやってはならない」事だけは、線引きをしてあげたらどうだろう?と思います。

そしてできれば、正直に「僕がやりました、ごめんなさい」って言えた時、「失敗やミスは誰にでもあるよ。でも、それを正直に言えたあなたは立派だよ」と言ってもらえたら・・・

「嘘を言うより正直のほうが良い♪」そんな風に思ってくれるのでは無いかな?・・・と、私はそう考えています。ご参考になったら嬉しいです(^^)

 

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