第812号 失敗が怖い
こんばんは。パピーいしがみです。
いよいよゴールデンウィーク到来ですね。小学校入学や、新入園、新学期など、なかなか新しい場所や人に慣れない・・・と悩んでおられた方々も、ほっと安堵の日々かな?と思います。
そんな中、ちょっと参考になりそうなご報告をいただいたので、ご紹介したいと思います。
場所見知りや人見知り、又、失敗を極端に恐れたり、できることだけしかせず、新たなチャレンジを怖がる・・・という相談を頂くことが良くあります。
それは、もともと子供にそういう傾向があったり、もしくは、親が怒りすぎて失敗をしたくない、という意識が強くなってしまったり・・・いろんなケースがあると思います。
そんな時、多くの方がお考えになるのが、「経験を増やせばできるようになるのでは?」です。
要は、場所見知り、人見知りの子は、子供が沢山いるような児童館に頻繁に行く・・・とか、怖がっている子に「やればできる!」って強制させる・・・とか。実は、これって返って逆効果なんですね。
では、どうしたらいいのか?というと、小さな頑張りや、小さな努力、小さな行動を、しっかり見て、認めて、褒めてあげてほしいのです。
今日、ご紹介するのは、こんがりパンさんです。こんがりパンさんの末っ子の男の子も、お母さんが“普段次男はよく話しよく笑いよく歌います。
でも、内弁慶で外に出ると私から離れられなかったり、泣いたり、人に見られると口をモグモグ動かしたり手を口に入れたり、な子でした。”と言われるように、お母さんと離れられない、緊張が強い、不安になりやすいタイプのようでした。
「楽しんでほしい」と思って入った音楽サークルも
“数ヶ月に1回親が見学できる日があり今まで4回見たんですが、その4回全部常に口をモグモグ動かし、動きはテレテレしていて何もしませんでした。
何をやるにもお友達にただくっついているだけ、声も出さず。緊張してるのはわかるのですが親としてはどうして?という気持ちばかりです。”という状態でした。
でも、こんがりパンさんは、小さな頑張りや、小さな努力、小さな行動を、しっかり見て、認めて、褒めることをし始めました。そのご報告です。
ここから・・・
パピーさん、おはようございます!3月末に4歳の次男の人見知り・場所見知りについて相談させていただいたこんがりパンです。
今日は嬉しい変化があったのでご報告したくてメールしました。
とにかく「経験不足なのかもしれない」と思ってからは、なるべく公園に行ったりお友達と遊ばせたりするようにしました。そう意気込んだら大失敗です。
公園に行った初日。「ママ一緒に?(涙)」の息子に「1人で行くの!できるよできる!(と、言いながら顔は怒っていたと思います)」と声をかけますます泣き、結局行けずに終わりました。
意気込みすぎてすぐの変化を求めて、息子の気持ちを何も考えずに押し付けてしまったことにとても反省しました。
その後は焦らない、少しずつ、と自分に言い聞かせながら過ごしました。何回か公園に行ったのでその時の様子をお伝えしたいと思います。
A 主人がいる日に遠出をして知らない子がいる公園に行きました。少し離れた父親の所にも行けず「ママ一緒に~」でした。まずは、行っておいで!と言ってみると、案の定泣きました。
「行けるよ!大丈夫!パパのとこにまっすぐ走っていくだけだから!」と言うと2歩くらい進んで戻ってきました。「少し行けたじゃん!すごいよ!」と褒めると、悩みながら、私の方をチラチラ見ながら行けたんです!
その時は他の人がいることも忘れて走ってかけよって抱きしめて褒めました!!
B 大きな公園でお友達4家族でお花見をしました。お昼を食べ終わると上のお兄さんお姉さんがどんどん遊びに行き、次男が最後まで残っていました。
「行っておいで!」と言っても行けず、でも行きたい、とモジモジ。ここで私が一緒に行ったらまた繰り返してしまう、でもまずは行かないと始まらないし、、と思っていたら、お友達がたまたま戻って来たのでお願いすると息子も行く気になり行きました。
前だったらそれでも行かなかったと思うので少しの変化におっ?と思ってました。それからは私の所に来ることもなく遊んでいましたが、少し目を離した時に見つからず探すと、滑り台の陰で泣いていました。
ずっと長女にくっついていたようなんですが、見当たらなくなった途端不安になってしまったみたいです。
まだ1人でも気にせず遊ぶ!までは行かなかったんですね。でもそこで「泣かないの!」とか前だったら言っちゃってたと思うんですが、「ママ?って戻ってこないで遊んでたね!たくさんのお友達がいるのにその中に入って遊べたね!すごいじゃん!!ママ嬉しいよ」と褒めました!
本人も確かに!と思ったみたいで泣き止んでニヤニヤしてました。
C 初めて行く公園でお花見をしました。自転車を降りた途端に遊具の所に走って行き、楽しそうに遊び始めました。
びっくりして私の方が戸惑うくらいでした(^^;;さらにその場にいた知らない子と仲良くなって遊んでいたんです!それはとにかく嬉しくて、何度も何度も途中でも終わってからも褒めました!
自分でも「知らない子とお友達になったよ!遊んでたんだよ」と喜んで私に報告してきてくれました。
D 先日お話した音楽サークルで、急遽見学会がありました。まず始まる前に「今日はママ見るの?」「今日は見ないと思うよ?でも残り2回だから楽しんで大きい声でやってね」っていう会話をしていたので、
見学になった時はどうなってしまうの?!とドキドキでした。でも、いざ始まってみてびっくりです!チラチラ私のことを見てきましたが、やってるんです!声も周りの子に比べたら小さいけどちゃんと答えてるし、反応してるんです!
だんだん私の方を見ることが減って、音当ての時に右左に動くクイズがあるんですが、お友達にくっつくのではなく、自分で考えて1番に動き出したりしてたんです。
楽しそうな笑顔で「キャハ?!」なんて声も聞こえてきました。三択のクイズに答える時も、答えは間違えていたけれど、他の子の真似ではなく自分で考えて手を挙げてる!とすごく嬉しかったです。
先生も終わった後褒めてくれましたし、「今日は全体的にとっても良かった!内容もだし、私(先生)と1人1人、ではなくて、周りの子たちにも気持ちがいって関わろうとしていてすごくよくできていたよね」と言ってくださいました。
去年の5月に初めて約1年。ずっと変わらなかったのに、最後の最後で楽しんでる姿を見ることができてとっても嬉しかったです!!
それから、春休みちょっと前からトイレが近くなっていた次男。たぶん年中さんになることへの不安だったんだと思います。
私を含め周りも赤ちゃんのように泣いたり甘えたりする次男に「あ?、もう一回年少さんかな?」とか「それじゃあ年中さんになれないよ」とか言ってしまっていたんです。
それではダメなんだと思い、言わないようにして、トイレにしょっちゅう行くことも指摘せず、長女長男にも「また??とか言わないでね、年中さんになるのに緊張しちゃってると思うから、よろしくね」と伝えておきました。
まだ完全ではないですが、かなり行く回数は減ったと思います。
それと、パピーさんの『新学期を前に不安になっている子に、今までできるようになったことをたくさん書き出して伝えてあげてください』とあったので、
幼稚園に入ってからできるようになったことを思い出して一つ一つ伝えました。言い出すと次から出てくる出てくる。
まだまだ赤ちゃんみたい、なんて思っていたのに、こんなにできるようになったんだ!とびっくりでした。次男もすごく喜んでいました。
そうして迎えた新学期。教室に入り新しい先生に迎えられて少し不安そうに私にくっついていましたが、私はいろいろお道具をおいたり書類を書いたりしなくてはいけなくて
「先生の所に行ってて?」と言ったら、私から離れて先生の周りに集まり気づいたらお友達と遊んでいたんです!始業式が始まる時も泣くこともなくちゃんと並んでいました。
まだ照れ照れしていましたし、大きい声で歌ったり動いたりはできませんでしたが、ちょっと前の息子からは想像もできないほど成長した姿を“たった2週間くらい”で見せてくれました!
ココまで・・・
A~Dまで、ありましたが、Aの公園でのことなんて、本当に小さな「できた」ですよね(^^)
でも、この小さな「できた」を認めることで、子供は「これだけでも良いんだな」って思うのです。
でも、その小さなことも認めてもらうと、それが少しずつ少しずつ大きなこともできるようになっていくんですね。
ここまでわずか2週間だったのですが、これにはまだ続きがあります。
ココから・・・
今日は音楽サークルの1つ上のお友達と公園に行って来たんですが、その子はとても活発でなんでもやってみるし、我が家の子ども達がのぼらないような所ものぼっていました。
そうしたら、今までは「できないからやらない」だった子供達が「やってみたい!」って言い出したんです。
1人ではできないから補助してもらいましたが、のぼることができ、すごく喜んでいました。
それと、そこには小川や池があって、反対岸との間にいろんな大きさや形の石があり、飛び移りながら反対岸に渡れるようになっています。
次男はできる所はありますがとても簡単な所だけでした。でも今日は少しレベルの高い所にお友達がいてやっていたんです。始めは「できないぃ?ママ手伝って?」と泣いていました。
「やってみよう!できるから!」と声かけてやろうとはするものの一歩が出ずにいたら、お友達のお母さんがまずは手をつないで先導して飛ぶ感覚を覚えさせてくれたんです。
そうしたら、勇気を出して飛んだんです、残念ながら片足が落ちて濡れてしまいましたが、その濡れてもいいからやってみようと覚悟を決めて飛んだことが嬉しくてたくさん褒めました!!
そして何回も何回も挑戦してできるようになったんです!びっくりです!
今までは「できないぃ」と言ったらそのまま泣いていた子なのに。全身で喜んで抱きしめました!本当に嬉しかったです!!
さらに次男だけじゃなく、長女、長男も難しい場所に「挑戦して濡れてもやってみよう!」と頑張っていました。
帰って来てから3人が玄関先で「こんなに濡れちゃった~」とかどんな風にジャンプしたかを自慢しあっていて、心から嬉しかったし楽しかったことが伝わってきましたし、その姿を見てジーンとしてしまいました。
それからお友達のお母さんから学んだことがありました。それは、まずは手伝って感覚を覚えさせてできるかも?と思わせたことです。
それを見た時すごいなぁ素敵なお母さんだなぁって思いました。私もただ声かけだけをするのではなく、まずはやってみせたり手伝ったりして、できるかもしれないやってみたいという気持ちに導いていけるようになりたいです。
また長くなってしまいました。。まだまだ課題は山積みです。
でも、今回の経験、子どもの変化、パピーさんから褒めてもらえたことを自信にかえて焦らず解決して行きたいと思います!
パピーさん、今私、すごく楽しいしワクワクしています!これからも頑張れそうです。
ココまで・・・
“帰って来てから3人が玄関先で「こんなに濡れちゃった~」とかどんな風にジャンプしたかを自慢しあっていて、心から嬉しかったし楽しかったことが伝わってきましたし、その姿を見てジーンとしてしまいました。”とありましたね。
そうなんですね。「できないからやらない」では、絶対に得られない、満足感、達成感、充実感が、恐怖や不安を乗り越えた先に待っているんですね。
そして、それを知ると、又やってみたい。もっと難しいことにチャレンジしたい。自分の能力を高めたい、という気持になってきます。
お友達のお母さんも、良いヒントをくれましたね♪“私もただ声かけだけをするのではなく、まずはやってみせたり手伝ったりして、できるかもしれないやってみたいという気持ちに導いていけるようになりたいです。”
はい、とても大事なことですね♪是非、こんがりパンさんも一緒になって、チャレンジしてくださいね(^^)そして、その先にある沢山の満足感・達成感・充実感を感じさせてあげてください♪
そして、このメルマガをお読みの皆さんには、このゴールデンウィークで、是非、試してみてほしく思います。こんがりパンさん、貴重なご報告、ありがとうございました。
ご興味がありましたら、ご覧ください。
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